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太宰治作品の選び方のポイント2点

太宰治作品の人気おすすめランキングをご紹介する前にまずは自分に合った太宰治作品を選ぶ際に押さえておきたいポイントを確認していきましょう。

ポイント1.執筆時期で選ぶ

太宰治の作品は大きく分けると前期、中期、後期に分けることができ、それぞれの時期によって作風が大きく異なっています。まずはそれぞれの特徴を知り、どの時期の作品を読むか決めると作品が選びやすくなります。

前期(~1937年程度)

前期(~1937年程度)

太宰治の前期の作品は作風が安定していないことが大きな特徴です。これは大学除籍や借金生活、自殺未遂など私生活が安定していないことも大きく関係していると思われます。この頃の作品は安定こそしていないものの技工が光り、今まさに開花せんとする才能の片鱗をしっかりと味わうことができます。

中期(~1945年程度)

中期(~1945年程度)

それまで荒れていた生活が、結婚を機に改められた中期の作品は太宰治作品としては明るく美しいのが特徴です。太宰治作品は暗いというイメージが先行し苦手意識を持っている方は中期の作品を選ぶと印象が大きく変わるでしょう。

後期(~1948年)

後期(~1948年)

終戦後の太宰治の生活は酒や薬物に手を出し、再び荒んでいってしまいます。そして当然のように作風にも大きな変化が生じています。この頃の太宰治の作品は絶望を濃く反映したものが多く、遺言のようなテイストの作品が多くなっていきます。後期には「斜陽」や「人間失格」といった名作が多数存在していますがいずれも破滅の要素が濃く、暗い話を好む方にはおすすめですが、初めて太宰治の作品を読む方にはあまりおすすめできません。

ポイント2.ページ数で選ぶ

太宰治の作品は長編だけでなく短編のものもあります。じっくり読みたいのか手軽にさくっと読みたいのか、などライフスタイルに応じて長さを決めて選ぶのも非常に有効な選び方でしょう。

太宰治の短編は教科書に採用されているものも多く、比較的ライトに読めるのでお子さんが読む場合や暗い話が苦手という方はまず短編から読んでいくのがおすすめです。逆に長編作品は太宰治の世界観を深く知りたいという方や太宰治という人物に興味があるという方に適しています。しかし、長編の全てが暗い雰囲気というわけではなく、比較的軽く読める作品もあるので、長編は読みたいけど暗い話は避けたいという方はそういった作品を選ぶと良いでしょう。

太宰治作品の人気おすすめランキングTOP20~16

20位:富嶽百景

1,100円

「富嶽百景」は1938年に執筆された短編作品です。執筆より少し前に結婚し、山梨県南都留郡河口村(富士河口湖町河口)の御坂峠にある天下茶屋を訪れた体験がもとになった作品と言われています。物語はかばんひとつを手に旅に出た「私」が甲州御坂峠の天下茶屋に身を寄せた際に見えた富士山と対面したことと、旅先での出会いなどを通して自分が元々持っていた富士山への思いが変化していくという内容になっています。
富士山を見ながらうだうだ言うどうしようもない感じが、富士山の自然の描写とそこを訪れる人たちのエピソードが紛れることで、なんとも心地よい具合に「浄化」されて、最後のいたずらっぽい彼の行為に「あっぱれ」という爽やかさまで感じる。

19位:正義と微笑

990円

「正義と微笑」は1942年に発行された、長編小説です。執筆のきっかけは1941年に弟子の堤重久から弟の日記の話を聞いたことで、当時の弟の年齢である15、16歳にしか書けない切なくもどろどろとした何かに太宰治が強く惹かれるものを感じたためと言われています。内容は将来に希望を抱く16歳の少年が思春期ならではの「現実」と「理想」に揺れる青春小説となっており、日記の形式で表現された作品となっています。
文句なしに内容が素敵な商品。人が新しいことにチャレンジする、そのまさに渦中にあるとき、どのような心情を抱くのか、ということを綺麗にまとめあげ、その複雑な感情を表現している。未知のことに挑戦するときに、この本が手元にあることは、手助けの1つになるだろう。

18位:晩年

572円

「晩年」は1936年に出版された短編集です。太宰治は芥川龍之介を非常に敬愛しており、作家の道を歩むきっかけも芥川龍之介への憧憬からだと言われています。そんな太宰治が作家デビュー後、芥川龍之介の名前を冠した新人賞が新たに創設され、第一回の候補としてノミネートされた作品が「逆行」という小説でした。残念ながら芥川賞を受賞することは叶いませんでしたが、この「逆行」は太宰治の原点と言っても過言ではなく、いわゆる「太宰治」という味こそ出ていないものの、彼の作品を深く知る上で外すことのできない作品となっています。「晩年」にはその「逆行」が収録されており、一読の価値があります。
円熟という言葉もあるが、
アーティストは処女作に永遠に挑戦し続ける、という意の言葉もある。
“晩年”は短編集とは言えない、ひとつの完成した作品である。
また以後の太宰の可能性の全てが凝縮された作品といっていい。
彼はこの作品を超えたであろうか。
“晩年”には美しい調和と不調和そして破壊のすべてがある

17位:HUMAN LOST

466円

1937年に初出された「HUMAN LOST」は太宰治の実体験がもとになったと言われている作品のひとつです。太宰治が鎮痛薬であるパビナール中毒のため入院した際の体験が土台とされていますが、太宰治作品の中でも難解だと議論を呼んだ作品となっています。脳病院に入れられた一ヶ月の闘病日誌という体で入院時における自意識の葛藤や苦悩が実験的な体裁で描かれています。後の「人間失格」の原型とも言われており、太宰治を知りたいと感じる方にはおすすめですが、初めて太宰治作品を読む方には不向きかもしれません。
太宰治は1936年 ( 昭和11年 ) 10月13日から11月12日まで東京武蔵野病院に強制入院させられました。

この作品の日付も13日から12日になっていますから事実と符合します。

作品の中では板橋区のとある病院となっています。
「気ちがい病院」で鉄格子や金網や重い扉があると話しています。

自分をこの病院に入れた人たちや妻をののしり「私は狂っていない」「うちへ帰りたい」と叫びます。
「注射1本求めていない」と言いますが退院の日も教えてもらえません。

当時の太宰治はパビナール中毒で1日に50本も注射していたそうです。
妻の着物を売ったり借金もしたとか。

本当にそうだったのか?それともただ作品だけなのか?本作はまるで狂人の日記のようです。

16位:新樹の言葉

693円

「新樹の言葉」は太宰治が30歳から31歳の間に書き上げた作品をまとめた短編集です。私生活では結婚をし、それまでの生活を改めて再生をはかっていた時期にあたり作品にもその心境が色濃く出ている時期になります。収録されている作品は乳母の子供たちと異郷での再会という空想譚に再生への祈りを込めた表題作を含む全15編で比較的すっきりとした物語が多いため、初めて読む方にもおすすめです。
中期の比較的充実した時期の作品と思う。充実期の太宰は、割合と商売に徹していて「読ませる」。小説とは、やっぱり面白い読み物として、まずあらねばならないだろう。「人間失格」や「斜陽」を太宰の「本領」と考える人には、本書はやや物足らないだろうが、私自身は、むしろああいう荒んだ勢いで書ききったようなものは割合と文章が練られておらず、志賀直哉に意地悪を言われるようなわざとらしい語法など脇が甘いところがあると思う。一方、本書の収録作品や、未収録の傑作「富嶽百景」「新釈諸国噺」などは、自意識の展開を見事な文体で面白おかしく、しかし壮絶に語りきった見事なものだ。「私小説」の一典型だが、一方でバランスの良さも特筆したい。「花燭」や「葉桜と魔笛」は読み応え十分だが、かなり通俗へ転落する危うさもある。「愛と美について」は姉妹編「ろまん灯篭」(本書未収)より良く、「誰も知らぬ」「新樹の言葉」は何も言うことは無い。やっぱり広く愛される大作家だと思う。猪瀬直樹の「ピカレスク」は、太宰の真実に迫る逸品だが、通常人が思うような「小説家」太宰のイメージをぶち壊す、しかし、たぶんそうだったのだろうとむしろ首肯する内容だ。諸作品と考え合わせると興味深い。

太宰治作品の人気おすすめランキングTOP15~11

15位:ろまん燈籠

539円

「ろまん燈籠」は戦時下の困難な時期、1941年頃に書かれた作品をまとめた短編集です。世情が困難な時期にありながら、文学としてはもっとも豊穣な季節を迎え、収録されている作品にはその豊穣さがありありと生き、明るく美しい印象を与えます。それでいてその明るい筆致の裏にわずかな哀しみを感じさせるのはやはり文豪のなせる技。曇りのない目で文学と生活、そして戦時下の庶民の姿を見つけて記した16作品が収録されています。
太宰治は第二次大戦前後に多くの作品を書いています。
戦後は少し、作風が変わったようです。
ろまん燈籠は短編作品が含まれていますが、
パールハーバーの時の日本人の心理を
描いている点が貴重です。
思想的なものは強くでていませんが、
当時の日本人の生活が生生しく感じられます。

14位:きりぎりす

605円

「きりぎりす」はいわゆる太宰治の中期作品を収録した短編集です。前期と後期の作品に見られる反逆的、破滅的な太宰治らしい雰囲気がなく、太宰治が持っている文学的かつ芸術的な才覚が非常にのびのびと活かされた作品が多く掲載されています。収録作品は随想的作品の「鴎」「善蔵を思う」「風の便り」や本格ロマン作品の「水仙」「日の出前」など、14編。世情としては戦争に向かって激動していく中で比較的穏やかな時期にあった太宰治の巧みさ、ユーモアに触れたい方におすすめの1冊です。
「おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついていました。」
太宰のおそらく得意とする女性の告白体で書かれたこの作品、今読み返してみて改めて名作だと感じました。
「私の、こんにち在るは」という言葉を聞いてラジオのスイッチを切る私。
今でもいろいろな場所でよく聞く言葉ですが、その度に、ああこの人は「きりぎりす」を読んでないんだなといつも思います。
学生時代に初めて読んで、人生を変えられたとまではいかなくとも、自分の内面をじっくりと見つめさせられた心に残る作品の一つです。
40、50代で自分の生きてきた道を振り返りたい人、そして人生これからの若い人にぜひ読んでもらいたい作品です。短編なのですぐに読了することができます。

13位:川端康成へ

0円

太宰治の作品だけでなく、人となりを深く知りたいと思っている方には「川端康成へ」がおすすめです。この作品は第1回芥川賞の候補作として「逆行」がノミネートされたものの、選考委員であった川端康成が当時の太宰治の生活が荒んでいることを理由に別の作品を推奨したことで怒った太宰治が執筆したという経緯があります。太宰治は川端康成の「禽獣」という厭人癖のある男を描いた作品を彷彿とさせる一節で痛烈に批判。かと思えば川端康成へのリスペクトも確かに感じさせる部分もあり、太宰治の中に渦巻く一言では言い表すことのできない不安定さがいっそドラマティックにさえ感じます。
太宰治から、川端への、ただの愚痴のような文章。しかし、当時の作家業界の一部分を見ることが出来るような気がして、面白い。
とても短いので、時間つぶしに読むのもいいだろう。太宰が悔しがっていた様子が浮かんでくるようで、楽しい。
太宰が、好きなことをのびのびと書いている。

12位:新ハムレット

605円

「新ハムレット」は1941年に発行された、シェイクスピアの「ハムレット」の近代的翻案、もしくはパロディと呼ばれている作品です。太宰治としては初めての書き下ろしの長編作品で曰く「戯曲の形式をとっているが、新しい小説のつもりで書いた」という、意気込みが感じられる1冊でもあります。太宰治らしい皮肉とある種ブラックユーモアの感じられるこの作品は「ハムレット」の翻案や注釈書を求めて読まないようにあらかじめ心得て読んでいただきたい作品です。
太宰は、ワンセンテンスが長めで、平成の若者には、はまらないかもしれません。これを心理描写で補っていると思えば、にんまりと懐古的になれます。皆様のレビュー通りだと思います。短編は入門として味わいがあるので、おすすめしたいです。
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