夏目漱石作品の選び方のポイント4点

夏目漱石作品の人気おすすめランキングをご紹介する前にまずは選び方のポイントを確認していきましょう。

ポイント1.作品の長さで選ぶ

普段あまり読書の時間がとれない方やあまり小説を読み慣れていない方は作品の長さをチェックしてみましょう。文章量の少ない小説であれば、時間のない方も普段小説を読まないという方でも読みやすく、移動時間や空き時間でもさらっと読むことができます。また、長編にチャレンジしてみたいという方は章ごとでしっかりと区切っているような作品を選ぶと良いでしょう。

ポイント2.文章の平易さで選ぶ

小説が苦手という方の中には難解な文章に対して苦手意識を持っているという理由の方は多いのではないでしょうか。そこでおすすめの選び方が文章の平易さで選ぶという選び方です。平易とはやさしいということで、平易な文章で書かれた作品は読みやすい作品ということになります。文章の意味を頭で考える必要がなく、すいすい読み進めることができるでしょう。

夏目漱石の作品は教科書に採用されているものが多くあります。これらの作品は学生でも意味を読み解きやすいということなので小説を読むのが苦手という方にもおすすめです。

ポイント3.認知度で選ぶ

初めて夏目漱石の作品を読むという方は認知度が高い作品から選ぶのもおすすめです。夏目漱石の代名詞とも言える「こころ」「坊っちゃん」「吾輩は猫である」などの作品は教科書にも掲載され、非常に高い知名度と人気を誇る作品です。読書感想文の課題図書として読んだ方も多いかもしれません。これらの作品が未読の方はまずここから読み始めてみると、夏目漱石の作品の面白さを体感しやすいのではないでしょうか。

ポイント4.電子書籍化されている作品を選ぶ

電子書籍が人気を高めている近年において、読書は電子書籍で楽しむという方も少なくないのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが電子書籍化されている作品から選ぶという方法です。電子書籍であればタブレットやスマートフォン、電子書籍リーターを携帯さえしていれば、どこででも手軽に読書ができます。本を持ち歩きたくないという方や本を置くスペースがないという方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。


ちなみに夏目漱石は死後50年以上経過しているため、彼の作品の著作権はすでに切れています。そのため、Amazonが展開している電子書籍Kindleなどで無料で読むことができる作品も多々あります。試しに読んでみたいと考えている方はぜひ活用してみてください。

夏目漱石作品人気おすすめランキングTOP20~16

20位:幻影の盾(ゴマブックス大活字シリーズ) (日本語) オンデマンド (ペーパーバック) – 2017/1/13

1,100円

「幻影の盾」は夏目漱石の初期作品のひとつです。ヨーロッパの中世の騎士物語で、白城の騎士ウィリアムと夜鴉城の姫クララとの遠き世の悲恋を描いています。二つの城が戦闘状態になり、追い詰められたウィリアムが呪力を持つ幻影の盾を一心不乱に見るうち、南国の海辺でクララとの再会を果たすという内容。夏目漱石の初期作品はやや読みにくさを感じるかもしれませんが、恋愛を描いた作品が好みの方におすすめです。
幻影の盾は、漱石にしては珍しい作品だと思います。
騎士ウィリアムとクララ王女の騎士道と悲恋の物語です。

19位:人生 Kindle版

0円

「人生」は夏目漱石初期の小論です。初出は明治29年の「龍南会雑誌」で、夏目漱石が30歳のころの文章ということになります。夏目漱石という名前を使用する前なので署名が「教授夏目金之助」というのも歴史を感じさせるポイント。人生について深く語った内容で、「真相は半ばこの夢中にあって隠約たるものなり」「不足の変外界に起り、思ひがけぬ心は心の底より出で来る、容赦なくかつ乱暴に出で来る」この人生観は後の夏目漱石の小説に繋がるテーマとなっています。
半分くらいわかったけど文語体はやっぱり難しいです。人生とはなにか、は永遠のテーマですね。

18位:自転車日記 Kindle版

0円

「自転車日記」も夏目漱石初期作品のひとつです。初出は明治36年の「ホトトギス」。明治33年からのイギリス留学で神経を衰弱させてしまった夏目漱石が、下宿のおばあさんに勧められ、気分転換を兼ねて自転車の稽古をする、という内容です。背景には当時のイギリスで流行していたサイクリングがあり、その体験を活かした作品になっています。この、人生をユーモアにするという発想は後の「吾輩は猫である」に繋がるものがあり、夏目漱石を深く知りたい方にぜひ読んで欲しい物語です。
明治時代特有の格調の高い文語体で、滑稽な内容を面白おかしく書いている必読書です。

17位:行人 Kindle版

0円

「行人」は初出1912年から1913年、「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」に掲載された長編小説です。章「友達」「兄」「帰ってから」の後に胃潰瘍で中断されたものの、1913年中には再開され、167回の連載となりました。タイトル通り旅人を描いた内容で、一郎とお直の夫婦間関係の苦悩から、弟の次郎が関わり、人間の存在の苦悩という永遠のテーマを深く掘り下げた内容になっています。
主人公と嫂との淡い恋愛小説、神経衰弱に陥った兄の病的心理を描写するサイコ小説、明治の急速な西欧化を批判する文明批評、いくつもの視点から描かれた重層的な構成の作品。私はこの小説が漱石の小説の一番傑作かと思います。

16位:正岡子規 Kindle版

0円

「正岡子規」は夏目漱石が親友かつ俳句の師でもあった正岡子規に対して綴った人物論です。夏目漱石がロンドン滞在中に35歳で亡くなった正岡子規の死を悼んだ夏目漱石が、生前の正岡子規の旺盛な食欲や突飛な行動をユーモアと敬愛、情愛をもって綴った内容になっています。短いエッセイのような内容ですが、夏目漱石が正岡子規に対して深く抱いた愛情を垣間見ることができ、夏目漱石ファンだけではなく、正岡子規のファンの方にも読んで欲しい作品となっています。
まるで、今でもよく会っている、悪友のことを語っているかのようだ。

しかし、よくよく読んでみると、漱石にしか見せない子規のことが、行間から読み取れ、
漱石の、子規への思いの深さが、強く感じられる。
若くして亡くなった友を、敢えて感傷的に語らないのが、明治人の心意気なのかもしれない。

夏目漱石作品人気おすすめランキングTOP15~11

15位:私の個人主義 (講談社学術文庫) (日本語) 文庫 – 1978/8/8

726円

夏目漱石は文豪というイメージが定着し、それは決して間違いではありませんが、実は座談や公演の名手としても定評があった人物です。「私の個人主義」はそれらで活かされる深い識見や主張を盛り込んだ、夏目漱石の独創的な思想を紐解くことができる1冊です。根本思想である近代個人主義の考え方を論じた「私の個人主義」ほか、「近代日本の開化」など5編を収録しています。
講演会の口調をそのまま文字に起こした内容になっているので、夏目漱石のお茶目でユーモラスな空気感がよく伝わってきます。
社会全体の価値観が大きく変わる中で、やはりバランスのとれた見方をしていたんだなぁと、論旨にはまだまだ現代の社会に対しても通ずるところがあり、今日日の日本社会や人々の考え方を俯瞰する視点を整理するのにも役立ちました。

14位:二百十日 (青空文庫POD(ポケット版)) (日本語) オンデマンド (ペーパーバック) – 2015/12/31

605円

「二百十日」は明治39年「中央公論」にて掲載された小説です。二人の青年、圭さんと碌さんが二百十日に阿蘇山の噴火口を目指すという内容の物語。物語はほぼ圭さんと碌さんの会話によって成り立っており、彼らの軽妙な会話と風景描写が大きな特色となっています。夏目漱石作品の中ではそこまで知名度の高い作品ではないものの、情景が浮かぶ名作となっています。
立春から数えて210日目ということなんですね。だいたい9月1日ぐらいということで、関東大震災も起こった訳ありげな日なんですね。
坊っちゃんと山嵐が阿蘇山に登山したらこんな感じになるのかな?といった話でした。
今でこそ、阿蘇山は車やロープウェイで気軽に行ける場所ですが、熊本が火の国と言われるゆえんだけあって、明治の殺伐とした阿蘇山の様子を感じることができました。

13位:硝子戸の中 (青空文庫POD(ポケット版)) (日本語) オンデマンド (ペーパーバック) – 2014/3/10

679円

「硝子戸の中」は1915年発行のエッセイです。自己を語ることに寡黙だった漱石が「自分以外にあまり関係のない詰まらぬ」ことを書くと断って書いた連作エッセイとなっており、夏目漱石の人物像を深く掘り下げる上で非常に有用な作品となっています。記憶のそこに潜む体験や回想を描くことで、静謐ながらも明るさに満ちた表現を確立しています。日本語の美しさを堪能できるという点でもおすすめの1冊です。
漱石独特の言い回しが好きな方は、とても楽しめると思います。
ただ、漱石の亡くなる少し前の作品なので、背景的に暗めです。

12位:坑夫 (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 2004/9

473円

「坑夫」は「朝日新聞」で91回にわたって連載された長編小説です。19歳の家出少年が降りてゆく、荒くれ坑夫たちの飯場と持続の鉱山、こころの深みを表現したドキュメントであり小説という一作。夏目漱石の代表作として名前があがることはあまりありませんが、この作品に関する研究論文は多数執筆されており、注目度の高さがうかがえる作品です。
漱石の本としては、異色のルポルタージュ的な作品です。しかし、主人公を通して、当時の「炭鉱そして坑夫」の様子が生々しく表現されています。また主人公の内面の描写は、今の時代の現代人にも当てはまるものと言えると思います。色あせてはいません。私は、漱石の小説が好きなので何度も繰り返して読んでいますが、この本もくり返す読むことに再発見がある本です。  

11位:彼岸過迄 (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1952/1/22

605円

「彼岸過迄」は1912年から連載された長編小説です。長編ではありますが、短編小説を繋いたような構成になっているので、長編小説を読みなれていない方でも読みやすいのが特徴。男女の恋愛を描いた作品ですが、章が変わるたびに新鮮な気持ちで読むことができ、ぐいぐい読み進めることができます。夏目漱石が有無を言わさぬ天才であることを再確認させられる1冊です。
流石にお札になるだけはあり、文句なしに面白いです。
このようなものを読むと、TV programのドラマがちょっと見れなくなります。

夏目漱石作品人気おすすめランキングTOP10~6

10位:虞美人草 (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 1951/10/29

605円

「虞美人草」は1970年初出の作品。夏目漱石が職業作家として執筆した記念すべき一作目で、一字一句までこだわり抜いて執筆された名作です。美しい容姿を持つ女性が、虚栄心の強さから身を滅ぼしていくという内容で、タイトルの「虞美人草(ぐびじんそう)」はヒナゲシを指しています。やや読みにくい作品ではありますが、こだわり抜いたその文章を存分に堪能できる作品となっています。
とにかく読んで面白い。
文章は古くさいが、物語がテンポよく展開していくところは小気味よい。
込み入った物語ではないが、構成が複雑すぎる現代の小説よりかえってスリリングで、時代を感じさせない。
人物の性格、心の動き、ちょっとしたしぐさの描写なども精密で、そういうことあるよなと思わされるところが随所に出てくる。
むかし読んだときにはここまで面白いとは思わなかったが、あらためて読んでみてよかったと思う。

若い人には時代背景や、社会常識の違いから理解しにくいところがあるかもしれないのが難点。
ただ、人間とはこういうものだということが学べるという意味で、読んで損はないと思う。
また、若いころに読んだきりでストーリーもおぼろになった人には、ぜひ再読をすすめたい。

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