三島由紀夫の作品おすすめランキング30選と口コミ~人気の書籍・小説を紹介【2024最新版】
作家・三島由紀夫という名前を知っていて気にはなっていても、機会がなくて彼の書籍・小説を読んだことがない、という方は意外と少なくないのではないでしょうか。ここでは三島由紀夫作品のおすすめランキングをご紹介すると共に選び方のポイントについて解説していきたいと思います。
スポンサードリンク三島由紀夫作品の選び方のポイント3点
三島由紀夫作品の魅力は独特な世界観と言葉の選び方、繊細で巧緻な作風にあります。ここではそんな三島由紀夫作品の選び方について詳しくみていきましょう。
ポイント1.スタイルで選ぶ
三島由紀夫作品のなかで最も人気のあるスタイルはやはり小説です。彼の生み出す世界観は独特にして巧緻。選ぶ言葉は美しく繊細で多くのファンを獲得しています。小説も長編から短編まで多く執筆を行っており、初めて三島由紀夫作品に触れるという方は短編から手にとってみると良いかもしれません。
また、三島由紀夫という人そのものに興味があるという方はエッセイやコラムを読んでみるのもおすすめです。エッセイは三島由紀夫という人がどんな人なのかを知るのに適しており、ユーモアを交えているので読みやすい作品でもあります。
コラムの方は三島由紀夫の思想や哲学に触れたいという方に適しており、彼の美学について知りたいと考えている方におすすめです。また、著名人と対談をした内容をまとめている作品も、三島由紀夫を知る上で非常に役立ちますよ。
ポイント2.ジャンルで選ぶ
一口に小説と言っても様々なジャンルがあります。三島由紀夫の小説を読もうと考えている方はジャンルから絞るのもおすすめの選び方です。
三島由紀夫作品の中でも高い人気を誇るのはやはり恋愛をテーマとした作品です。ロマンチストな面を持つ三島由紀夫ならではの観点で描かれる数多の話は、純愛や同性愛といった様々な模様を、恋愛ならではの苦悩や喜びを交えて鮮やかに描かれます。ちなみにエッセイの方にも恋愛をテーマとした作品があるので、彼の恋愛観に興味のある方はぜひそちらも読んでみてください。
また、小説家の作品はその人の思想が反映されるものですが、三島由紀夫作品にも彼の思想や哲学が色濃く盛り込まれているものが多くあります。三島由紀夫を語る上で避けることのできない、男らしさや死について、武士道といった美学は時代を超えて多くの人たちを揺さぶります。まず彼の思想を知ることで小説がより読みやすくなるので非常におすすめです。
さらに、時代を反映した作品から選ぶのもおすすめです。彼の作品は戦前戦後の激動の時代を描いたものが多くあり、その時代だからこそある日本人の思いや人間の機微を三島由紀夫だからこそ書ける文章で表現しています。現代人には遠くなってしまった武士道のなんたるか、死とはかくあるべしという日本人の誇りが緻密に描かれており、心に強く訴えかけてくれます。
ポイント3.レビューで選ぶ
三島由紀夫には非常に多くのファンがおり、彼の作品は網羅しているという方も少なくありません。そんな方のレビューは三島由紀夫作品を選ぶ上で非常に役立つ情報になります。その作品を読んでどんな感想を抱いたのか、この作品はどんな人に向いているか、ということを詳しくレビューで書いていることもあるので、悩んだらぜひ参考にしてみましょう。
このあとにご紹介するランキングでも口コミを合わせてご紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
三島由紀夫作品おすすめランキングTOP30~21
802円
娯楽小説とはこれ!という作品。ちくま文庫の三島作品は、本当に選りすぐり。
三島先生の王道の作風ではないのでしょうが、さらっとした颯爽とした文体と、キャラクターの生き生きした感じが
まるで舞台をみているような気分にさせます
464円
死を決心したときに、初めて生を実感できるという作者の考えは『葉隠入門』で書き表されているが、本書はその思想が根本としてある。生きるものはすべて死に向かっているが、我々は普段それを意識せずに生活する。と言うより、生活そのものが死に向かっていることを隠す。そのため、我々は生きているだけでは生を実感できない。恋に破れた明秀と清子は死を直視したとき、こうしてぬくぬくと生きながら死を待たなければならないという苦しさを感じたに違いない。もっとも、両者がどのような思考の経路を辿って死の決心に行き着いたかは異なるかもしれない。本書で詳しく描かれているのは明秀についてのそれのみだからである。
一方、話が進行していく中で、明秀に対する藤村子爵・夫人の位置関係が変化していくことが、本書を重層的にしていると思われる。夫人に対して持つ子爵の疑惑は、明秀の描いた失恋の疑惑と異なっているようで実は同じ感情機構のように見える。なぜなら子爵も明秀と同様に、自分の感情を秘密にしていると考えられるからだ。
作者の若い頃に書かれた作品だけにアフォリズムが目立っている。そのため少しうるさく感じてしまう部分もあるが、繊細な内面描写と、最後の一文のために計算し尽くされた構成の巧みさはその頃から健在であり、作品を奥深いものとしている
734円
作家、安部譲二をモデルに書かれた作品ですが、あまり三島由紀夫らしくない題材と思われたの中に三島らしき表現を発見して興味深く面白く読みました。初版の装丁本を探していましたが、こちらの装丁もなかなか良かったです。
562円
冷感症の患者の治療の過程を追った小説であり、「音楽」というのは性的快感のことであって抽象的なものではありません。ですからそういう話はお好きでない方にはお薦めできません。
手段として精神分析を使っていますが、それにこだわることはないでしょう。サスペンスとして楽しめばいいと思います。思いもかけない展開の連続で引き付けられます。驚きの結末が待っています。
637円
三島由紀夫という苛烈に生きた作家の生涯を知る上で、この作品は非常に重要な位置づけになることでしょう。
豊饒の海の最終巻ですが、全四巻の中で最も読みやすく、かつ、淡々と進んでいく一冊です。しかし、登場人物の心情描写が一番上手くできていて、特に本多と透の内の激しいものが実に巧みに描かれています。春の雪、奔馬、暁の寺にあったような大きな事件や困難にぶつかるというのは最後までなく、まさに本多と透の葛藤!という感じです。それが本当に面白い!
透、本多それぞれを中心としての文章が上手く交互に繰り広げられるのです。三島先生の才能に脱帽してしまいます・・・。
著者の人物設定はすばらしいです。特に透、絹江を創造した著者の千里眼に感動しました。透の手記に見られる繊細な変化などはこの著者にしか書けなかったと思います。
私はこの結末が好きです。はっきりはしないのに後味がいいです。
この巻をもって、著者が見つめた『滅びの美』が完成します。
本当におすすめです。
907円
三島由紀夫の隠れた名作と言わせてもらいます。鏡子の家。様々なバックグランドを持つ若者達が集まる「鏡子の家」底に行って、違っていることをお互いに再確認する場。そして自分自身をまた振り返る場。力を失った男は右翼団体へ、本当の自分を知った男は死へ、世の中の滅亡を思い描く男は、現実世界での成功の道を進む。絵が掛けなくなり、神秘の世界に足を踏み入れ、また絵の世界に戻る男も居る。破滅ではなく、再生を進む男。
面白い作品です。三島版「グレート・ギャツビー」みたい。でもそこは三島。日本の情念からくる美しさ、日本にいるから感じる官能や煌びやかな文体で縦横無尽にこの長編を編み続ける。
場を提供してきた鏡子は老いたときにこの物語をどう思うのであろうか。(架空の人物ではあるが。。。)
2,980円
「太陽と鉄」「私の遍歴時代」という二本のエッセイが収録されています。
それぞれ100ページくらいの分量です。
「太陽と鉄」では三島がなぜ体を鍛え始めたかについて書かれています。
太陽とは精神的な夜の世界に対する肉体的なものの象徴であり、鉄とは鉄アレイなどのウェイトトレーニングの重りのことです。
「私の遍歴時代」は、三島が影響を受けた文学などについて書かれているのではなく、
三島がどのような文学の流派に属していたかや、同時代の文学者をどう思っている(た)か、などについて主に書かれています。
解説には、後ろに入っている「私の遍歴時代」から読むのがオススメだと書いてありますので、これから読まれる方は気をつけてください。
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