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司馬遼太郎作品の魅力とは

司馬遼太郎が書く歴史小説はストーリーの面白さはもちろん、人物の内面を分かりやすく表現しているので強く引き込まれます。また、読み通すことで分かりやすく歴史を知ることができるという点も大きな魅力で、歴史好きはもちろん、歴史に興味がないという方でも楽しく読むことができ、なおかつ司馬遼太郎作品をきっかけに歴史に興味を持つ、ということもあるようです。

このように、単に娯楽として歴史小説を展開しているのではなく歴史の読み解き方を提唱しており、彼の歴史の捉え方に対し司馬史観という言葉さえあるほど鋭く読み解いているのも司馬遼太郎作品の大きな魅力と言えるでしょう。

司馬遼太郎作品の選び方のポイント4点

司馬遼太郎作品のおすすめランキングをご紹介する前にまずは選び方のポイントを確認していきましょう。

ポイント1.描かれている時代で選ぶ

司馬遼太郎作品を選ぶにあたって、まずは描かれている時代をチェックしてみましょう。司馬遼太郎というと幕末のイメージを強く持っている方は多いのではないでしょうか。司馬遼太郎の幕末小説は時代背景が濃く描かれているものが多く、その時代の暮らしぶりやルールを知るのに非常に役立ちます。幕末期は時代の移り変わりという激動の時代感が魅力の時代です。また、偉人たちの志など魂に響く要素も多いので、そういった要素に惹かれる方は幕末の小説を選ぶのがおすすめです。

司馬遼太郎作品は戦国時代を描いたものも非常に魅力的です。戦国時代は一般認知度の高い歴史的偉人も多く、個人個人が非常に際立って魅力的な時代でもあります。現在は戦国時代をテーマにしたゲームやアニメも多く、注目度の高い時代でもあります。戦国時代独特の緊迫感や、好きな武将がいるという方は戦国時代を描いたものを選んでみてはいかがでしょうか。

ポイント2.出版した年で選ぶ

司馬遼太郎作品は昭和から出版されており、年月の経過に応じて文章や作品の雰囲気が変わってきます。初めて司馬遼太郎作品を読むという方は、比較的分かりやすく書かれている新しい作品から読み始めるのがおすすめです。新しい作品からスタートし、魅力に引き込まれたらより個性が強く感じる初期のものを読んでみるのがおすすめの選び方です。

ポイント3.口コミで選ぶ

小説の雰囲気や内容、どんな人に適しているかを判断するポイントとして口コミを参考にするのもおすすめです。小説を好んで読んでいる方の口コミは分かりやすく、ネタバレを避けながらもポイントをしっかりと抑えていることが多いので非常に参考になります。

悩んだ際はまず口コミを確認し、自分が読みたいと思うものを選んでみましょう。

ポイント4.ページ数で選ぶ

普段あまり小説を読まない方にとって、ページ数の多い小説にいきなりチャレンジすると挫折してしまい読むのをやめてしまうことがあります。司馬遼太郎作品はページ数の多少にかかわらず非常に面白いので、せっかく読もうと思ったのに挫折してしまっては勿体ありません。

そこで、普段あまり小説を読まないという方は短編集のように、ページ数の少ないものから読み始めるのがおすすめです。司馬遼太郎作品の雰囲気や文体などに触れてみて、次第に長編に進めていくと読み進めやすく感じますよ。

しかし、司馬遼太郎作品は基本的に読みやすく、分かりやすいという特徴を持っているので長編であっても気にならずぐいぐい読めるのが魅力です。普段から小説をよく読んでいるという方はページ数を気にせず、読みたいと思うものを選んでみましょう。

司馬遼太郎作品おすすめランキングTOP30~21

30位:新装版 殉死 (文春文庫) 文庫 – 2009/8/4

594円

「殉死」は第9回毎日芸術賞を受賞した作品です。明治期の軍人である乃木希典が日露戦争で第三軍司令官として勝利し、天皇の信頼を得たものの、明治天皇の崩御により夫人と共に殉死するまでを描いたノンフィクション作品になっています。司馬遼太郎作品としては珍しく、陰鬱な社会派作品ではありますが、歴史を違う視点で受け止めるのに役立つ1冊として非常におすすめです。
司馬遼の手になる乃木希典の人物伝。薄いが読ませる人物伝の名著であろう。

「余談ながら、乃木希典は独逸より帰朝後、その少年のころの師玉木文之進−吉田松陰の叔父−が聖典のごとくにして教えた山鹿素行の「中朝事実」を読みなおし、熱中し、ついにはその教徒のごとくになった」(66頁)。
「希典にはかれをおびえさせている危機感があり、それはこの国家のゆくすえのことであった。日露役後瀰漫しはじめたあたらしい文明と思潮のなかでこの国は崩壊し去るのではないかということであり、このことはひとにも語っていた。・・・・・・ 国民はりっぱである、とかれはいった。ひとりひとりはきわめて立派である、と言いかえた。しかし底が抜けてしまった、と最後にいった。底とは忠君思想であろう」(189頁)。

尤も、個人的には、何と云っても本書の白眉は、少年時代の昭和天皇が彼に向かって発した「あなたは、どこかへ、行ってしまうのか」(191頁)の一言。また、「希典は静子の存在と死によって何倍も大きくなって歴史にその名を残すことになった」(220頁)という解説者(山内昌之氏)の言に同意するとともに、自死の15分前より静子夫人の胸中(202頁以下の描写を見よ)に去来するものが何であったのか、謎を残し深い余韻を感じさせるラストが素晴らしい。

29位:新装版 義経 (上) (文春文庫) 文庫 – 2004/2/10

821円

義経と言うと、牛若丸や判官贔屓といった、どこか悲劇的かつ実直な武将といったイメージが根強くありますが、そんなイメージを改めさせてくれるのが「義経」です。人間らしい暗い部分をしっかりと描写することで、義経をより生身で感じさせてくれる作品となっています。どこか偶像のような義経のイメージを払拭し、一人の人間として認識させてくれる作品としておすすめの1冊です。
本書を読んだ後、義経の人生とは一体何だったのか、ということを考えさせられましたが、自分の中での結論は「強すぎるの復讐心が生んだ奇跡と悲劇」に落ち着きました。
一ノ谷や屋島での大勝を実現した思考方法はまさに復讐の念から「平家を倒す」ことだけを考え、極限まで作戦を合理化した結果だと思うし、また「政治的痴呆と異常な好色」という性格にしても復讐だけを考えて成長したための代償だったのではないでしょうか。
結果、バランスが悪い、軍神が乗り移った子供のような人間になってしまい、偉大な奇跡と悲しい最期が残ってしまったのだと思います。
また義経の生涯はもちろん、頼朝の権謀術策ぶりや鎌倉府の原理、源平の伝統的風習など、今まで知らなかった史実を学ぶことができ、強い感銘を受けました。
表面上しか教えない学校での歴史教育にはない、歴史を深く読み解いて知識を得ることができる、司馬作品らしい貴重な一冊だと思います。

28位:新装版 妖怪(上) (講談社文庫) 文庫 – 2007/10/16

745円

怨霊や生霊といった人ならぬものの世界が身近にあった室町時代の末期。戦国時代が始まらんとするその時代の権力争いに焦点を当てているのが「妖怪」という作品です。呪いや呪術を用いて相手を駆逐しようとする様子が描かれており、幻想、幻術に引き込まれる小説になっています。史実という価値観のみでこの作品を酷評する評論家もいますが、司馬遼太郎作品としては気楽に楽しめる部類のいわゆる娯楽的に読める作品として非常におすすめです。
 霊力のある主人公源四郎が、都に跳梁する妖怪を次々と倒す痛快小説と思って読んだら全然違いました。
 たかが熊野の巫女の遺児が、将軍の後継者になろうという、鎌倉・江戸では考えられない室町の乱世ぶりを痛烈に描き、もともと脆弱な足利将軍家が内部抗争でさらに弱体化していく様子も明らかになっていきます。
 対抗勢力を陥れるのに、祈祷・呪詛等が行われたことは想像に難くないが、この作品ではそこに幻術が暗躍したのではないかと仮定し、世間に伝わる妖怪も案外こんなもんではないかと思わせます。事実と事実の行間を大胆に空想し、読者にかえってリアリズムを与えてしまう、司馬先生の手法が際立つ幻想小説です。

27位:新装版 宮本武蔵 (朝日文庫) 文庫 – 2011/10/7

734円

剣術家、兵法家として名高いだけではなく、偉人としての人気も高い宮本武蔵に焦点を当てながらも英傑、宮本武蔵像を描くのではなく、人物像や生い立ちから晩年に至るまでの過程をどこか淡々と描ききることで宮本武蔵という人物にうまく人間味を持たせているのが「宮本武蔵」です。必要以上に持ち上げないという司馬遼太郎ならではの書き方だからこそ、理解が深まる、ということを実感できる作品です。
今までは漠然とした宮本武蔵像しかなかった。
ところが、なぜ宮本武蔵という男にこれだけの魅力があり、彼の生き方や考え方に影響を受けたり、素晴らしいと思うのかが良くわかった。

幼少からの生い立ちから、なぜ宮本武蔵が二刀流使いになったのかや、決闘の記録がある。

本書は現代の男らが失いつつある何かのヒントを教えてくれるかもしれない。
宮本武蔵が生まれた時代がもう少し……とも書いてあったが、確かにそうかもしれない。
でもその時代だったからこうして歴史に名を残したのだろうとも考えられる。

凡人では不可能な人生だったが、必ずや宮本武蔵から学び勇気をもらえると思うので是非多くの人に読んで欲しい。

26位:胡蝶の夢(一) (新潮文庫) 文庫 – 1983/11

767円

幕末小説と言うと倒幕側である長州藩や薩摩藩、土佐藩といった主人公設定が多いものですが、この作品は幕末奥医師での蘭学者である松本良順をフューチャーした作品になっています。悪魔的な記憶力を持ちながら生まれながらのはみ出しものとして一生を閉じた島倉伊之など、蘭学というメスを用いて身分社会の掟を切り込んでいった男たちの物語を濃く描いており、また新たな歴史の側面を知ることのできる良作です。
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