スラム街は、都市部で極貧層が居住する過密化した地区のことであり、都市の他の地区が受けられる公共サービスが受けられないなど、居住者やコミュニティの健康や安全、道徳が脅かされている荒廃した状況を指します。

世界のスラム住民の数は増加傾向にあり、国際連合人間居住計画の統計によれば、21世紀初頭でのおよそ10億人から、2030年には倍の20億人に増えるとされています。

スラムの特徴として、高い失業率と貧困があり、このため犯罪や麻薬、アルコール依存症や自殺などが多発する傾向にあります。特に悪事や犯罪などがしばしば行われる無法地帯と化した地域に対しては暗黒街と称されることが通例となっており、また、発展途上国の多くでは、非衛生的な環境のため伝染病が流行していることが多くあります。

竹ノ塚駅周辺には、公団住宅や都営住宅が多数立ち並びます。また、竹ノ塚駅は足立区北部や、隣接する埼玉県草加市・川口市・八潮市にまたがる広範な通勤圏を擁しており、その中心地として発達した地域でもあります。

「竹ノ塚」駅の東口を出ると、ロータリーを囲むように、1階に店舗が入る、昔懐かしい巨大な集合団地がそびえ立っています。さらにその南側には、都内でも最大級といわれるフィリピンパブの歓楽街、通称「リトルマニラ」が広がっています。

足立区の中でも特に治安が悪い街としても知られており、スラム街のようなイメージは未だに根強く残っています。

国際園は戦後の闇市や私娼窟がその発祥と言われており、1958年の売春防止法の成立までは非合法に売春が行われていた街で、金津など、元々日本の公娼精度のもと、合法的に売春が行われていた地域は、戦後GHQの支配下では赤線地帯と呼ばれていたのですが、非合法に売春が行われていた地域は、青線地帯と呼ばれていました。ちなみに赤線や青線というのは、警察が地図上に書き込む際に色付けしたことが由来しています。

南本町通は神戸市中央区の町名の一つで、区の東部、生田川の下流左岸に位置する住宅・工業地域です。町名の由来は西国街道に沿った南側にあることからで、北隣の北本町通と共に往還沿いで家も古くから集中していました。 かつてこの一帯は新川スラムと呼ばれる貧民窟で、明治42年（1909年）に社会運動家として知られる賀川豊彦が居を構えて運動を始めています。

神戸近隣の差別民が集まって生活をしていた被差別部落であった新川スラムですが、上述の賀川豊彦の改善運動をはじめ、大森喜作達が改善事業を行っており、現在はスラム街と呼ばれることはなくなっています。

尚、改良住宅が設けられていたために、阪神大震災時にも建造物倒壊等の被害が少なくて住んだ街としても知られています。

名古屋駅の裏には笹島ドヤ街と呼ばれるドヤ街が存在しており、現在でもその名残は残っており、実際に訪れた人はそのアンダーグラウンドぶりに驚きます。また簡易宿泊所の名残として安価(1泊1500円から等)な宿泊施設も現存しています。

コザ市は、かつて1956年から1974年まで沖縄県の沖縄本島中部にあった市であり、日本で唯一のカタカナ表記の市名です。実際に訪れた人たちからはアメリカのスラム街のようと印象を抱かれており、かつては米兵向けのバーや飲み屋で大変賑わっていたことでも知られています。

当時は夜になると米兵の車が並び、酒に酔った米兵が奇声をあげながらたむろしていました。また、韓国人の売春婦が客引きをし、米兵とともに暗闇にけて行くといった光景が広がり、コザ市はスラム化していきました。

アメリカ軍の施政下にあった終戦直後の沖縄県は、県全体が日本の法律が適用されないという状態だったことから米軍との関係が密であったコザにおいては特に米兵と住民とのトラブルが多発しました。この状況でも国が守ってくれないことからコザでは1970年に「コザ暴動」という大規模な抗議と暴動が起きました。

東京都東部を南流する綾瀬川の東側、同区南部を東西に横切る東京メトロ千代田線・JR常磐線綾瀬駅周辺に位置する綾瀬は、足立区東南部にあたり、北で加平、東で谷中・東綾瀬・葛飾区西亀有、南で葛飾区堀切・小菅、西は綾瀬川を挟んで青井・弘道・西綾瀬に隣接しています。

綾瀬駅の西側エリアに風俗店や消費者金融などが並び、治安が悪いことで有名な街です。また、深夜まで騒音が響き、ホームレスはバス停留所で寝ていたり、暴走族のような集団も徘徊するなど、都内においてもスラム街的なイメージが根強い街です。

新大久保は新宿のすぐ隣に位置する街で、韓国籍の店が多く立ち並ぶことからコリアタウンとしてよく知られています。

2002年の日韓ワールドカップによって国内での「韓国を感じられる街」として新大久保がメディアに取り上げられ、翌年の「冬ソナブーム」によって観光地として定着しました。

新大久保は現在では大久保2丁目で住民8071人のうち外国人が2641人で全体の32.7％を占め、大久保通りの南側の大久保1丁目では住民4114人のうち実に40％、1645人の外国人が住む（本書より）、国内でもっとも外国人居住者数の比率が高い街とされていますが、その分、トラブルも多く、治安は決して良いとはいえません。