オットリーノ・レスピーギは、イタリア出身のクラシック音楽家。作曲だけでなくヴァイオリンとヴィオラの奏者でもあり、指揮者としても活動していました。イタリアにおける近代音楽の第一人者ではありますが、バロック音楽やルネサンス音楽などの古楽も生み出していました。

クラシック音楽は、時代と共に技法や形式など進化してきました。1900年代に入ると理論よりも音の美しさにこだわった近代音楽が主流になっていくのですが、芸術的な思考を持つ作曲家たちは美しさではなく、今までにない音楽を追求するようになったのです。

オーストリアのアルノルト・シェーンベルクも、従来のクラシック音楽から大きく逸脱した作品にこだわった作曲家のひとり。調性音楽ではなく無調にこだわり、無調音楽を作成するための技法「十二音技法」を生み出しました。

この技法は現代音楽の始まりとも言える理論であり、アルノルト・シェーンベルクは現代音楽において歴史的な作曲家とも言える偉大な人物です。現代音楽は実験的すぎるためホラー映画のような恐ろしさを感じますが、アルノルト・シェーンベルクの無調音楽には芸術を鑑賞するような品格を感じられるはずです。

ベンジャミン・ブリテンは、1990年代に活躍したクラシック音楽家のひとり。オペラや管弦楽を多く生み出し、1956年に来日公演を果たしたこともありました。

世間ではオペラが特に有名ですが、オーケストラを学ぶ音大生からは「青少年のための管弦楽入門」という楽曲が最も支持を集めています。タイトル通り管弦楽を学ぶ人向けに書かれた作品ですが、楽曲の壮大さは他のクラシック作曲家たちの名曲と並ぶほどです。

曲の構成も管弦楽の入門向けであることが強く意識されており、木管楽器、金管楽器、弦楽器、打楽器の全てに見せ場が用意されています。それぞれの楽器が管弦楽においてどのような効果があるのか、そして楽譜の書き方なども全てこの楽曲ひとつで学ぶことができるので、楽譜と一緒にこの楽曲を聴くと、オーケストラの仕組みがすぐ理解できるようになるでしょう。

1990年代前半に活躍したフランスの作曲家であるフランシス・プーランク。管弦楽やバレエなど幅広いジャンルの音楽を作曲し、今もなおフランス国内で愛されている音楽家です。生前はバイセクシャルであったことを公言しており、フランスの男性小説家レイモン・ラディゲとは恋人同士であったことが判明しています。

丸いメガネがトレードマークだったドミートリイ・ショスタコーヴィチは、ソビエト連合時代のモスクワで誕生した作曲家。20世紀を代表するクラシック音楽家のひとりであり、交響曲の作品が最も評価されています。

有名なオペラ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」の作曲者であり、公演の模様を収録したDVDが日本国内向けにリリースされました。

軍人のように強面な人物ですが、ジャン・シベリウスはフィンランド出身の大物作曲家です。作曲した楽曲はどれも映画のような壮大さがあり、管弦楽「クレルヴォ交響曲」などで知られています。

楽譜作成ソフトSibeliusの名前もジャン・シベリウスから拝借しており、ソフトの起動音はジャン・シベリウスが作曲した交響曲の音が起用されています。

ロマン派の作曲家であるレオ・ドリーブは、1836年にフランスで生まれました。ロマン派は甘いメロディーの音楽が多く、レオ・ドリーブも華やかな舞台音楽を中心に作曲しました。

バレエ音楽が有名であることから「フランスバレエ音楽の父」との名声を得ています。

ジョアキーノ・ロッシーニは、オペラ音楽が評価されてきたイタリア出身の作曲家。代表作は「ウィリアム・テル」、「セビリアの理髪師」、「チェネレントラ」などがあり、これらは現在もオペラの定番として世界に親しまれています。

「ロッシーニ風」という名前の料理がありますが、これはジョアキーノ・ロッシーニの姓が由来。生前のジョアキーノ・ロッシーニは美食家であったことでも知られており、30代後半に入ってからは、たまに作曲を行い残った時間は全て食と酒に時間を費やしていたそうです。

シャルル＝ルイ・アノンの作品はあまり有名ではありませんが、ピアノ奏者であれば誰もが知っている作曲家です。ピアノ教師でもあったシャルル＝ルイ・アノンは、生前に「60の練習曲によるヴィルトゥオーゾ・ピアニスト」という教則本を作成。ここに掲載されている楽曲は指の訓練に用いられており、現在も初心者から著名なピアニストまで幅広く支持されています。

作曲家としては、歌曲などの作品を50ほど発表。しかし、教則本の存在が大きすぎることもあり、ピアノを弾いている人であっても教則本以外の作品は知らない人が多いのではないでしょうか。

ハンガリー出身のクラシック音楽家であるバルトーク・ベーラ。民族音楽の研究家でもあり、実際に世界を回り自身の作品に取り入れてきました。「管弦楽のための組曲第1番」、「ルーマニア民俗舞曲」などの作品を生み出しており、研究家としての本も出版しています。

古典派のクラシック音楽家であるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンは、1732年に神聖ローマ帝国で誕生しました。交響曲や弦楽四重奏の作品を多数生み出し、「交響曲の父」、「弦楽四重奏曲の父」と現在も讃えられています。

作品の特徴はオーソドックスな古典派音楽であり、クラシック音楽に目覚めたばかりの人におすすめの作品です。また、弦楽四重奏曲の父と言われている通り、弦楽器の扱い方が巧みであることもポイント。楽譜を見ながら視聴するとさまざまな発見があるので、弦楽器について学びたい人は、真っ先にハイドンの弦楽四重奏曲をチェックしましょう。

アストル・ピアソラは、従来のクラシック音楽にはない独自のスタイルを生み出した近代音楽の作曲家。ポピュラー音楽であるジャズの要素も取り入れ、バンドネオンを活かした作品が高く評価されています。

最も有名な曲は、1974年に発表された「リベルタンゴ」。クラシックの色が薄いため、コテコテのクラシック音楽が苦手な人でも好きになれる音楽です。

ロシアの作曲家であり、ピアノ組曲「展覧会の絵」などで知られているモデスト・ムソルグスキー。オペラではロシアの歴史や自身の生活を元に作曲した作品が多く、ロシア国内では今も偉大な作曲家のひとりとして支持されています。

ニコライ・リムスキー＝コルサコフは、モデスト・ムソルグスキーも含むロシア五人組のひとりと言われている作曲家。軍人の貴族出身のため裕福な家庭に生まれており、幼少期から音楽を始めていました。管弦楽やオペラを多数作曲し、正教聖歌も作曲しています。

グスターヴ・ホルストの楽曲は、「惑星」が一番有名ですね。壮大なオーケストラで宇宙の星を表現しており、入り込むことができると癒しの効果を感じることができる曲です。

日本人歌手が惑星のメロディーを一部拝借して歌手デビューを果たしており、それがきっかけで惑星を知った人も少なくはないでしょう。

ヴァイオリニストでもあったニコロ・パガニーニは、1782年に誕生したイタリアの作曲家。ヴァイオリンを主役とした楽曲を多数作曲し、多くの作曲家たちに影響を与えました。

200年以上前に亡くなったため演奏を聴くことはできませんが、ヴァイオリンの実力は現代のヴァイオリニストですら敵わないとさえ言われています。

音楽の都、オーストリアのウィーンで活動を行っていたグスタフ・マーラー。交響曲を得意としており、「交響曲第5番嬰ハ短調」、「交響曲第8番変ホ長調」などの作品を生み出しました。

作曲家として偉大な人物であることから、本人を題材にした映画がこれまで何度も公開されています。

ウクライナ生まれのロシア人だったセルゲイ・プロコフィエフは、モスクワを拠点に活動を行っていた作曲家です。第二次世界大戦の最中も作曲活動を行い、「戦争と平和」を生み出しました。

バレエ音楽にも定評があり、「ロミオとジュリエット」はセルゲイ・プロコフィエフを代表する作品のひとつと評価されています。

音楽一家に生まれたヨハン・シュトラウス2世は、1800年代に活躍したウィーンの作曲家。ポルカやウィンナ・ワルツの音楽を中心に作曲を行い、「ウィーンの森の物語」、「美しく青きドナウ」などの幻想的なテーマの音楽が特に評価されました。

オペレッタも手掛けており、代表作である「こうもり」は、歴代のオペレッタにおいて最高傑作とまで言われているほどの作品です。