宮藤官九郎のテレビドラマ初単独脚本作品である「親ゆび姫」。童話を現代風にアレンジした「コワイ童話」という連続ドラマの中の一編で、身を焦がすような恋心ゆえに狂気に陥っていく女子高生の様を描いています。

主人公の女子高生・町田冴子は栗山千明が演じ、彼女が恋をする男子高校生を高橋一生が演じました。また栗山千明にとっては本作が初の主演作品となり、ここから輝かしいキャリアがスタートしたといっても過言ではないでしょう。

深夜枠で放送されたサスペンスドラマ「悪いオンナ」。本作は「世の男たちを破滅に導く若き悪女」を主人公にしたオムニバス形式のドラマで、宮藤官九郎はその中の一編「占っちゃうぞ」の脚本を担当しました。

主演は山口あゆみで、宮藤官九郎自身も俳優としてドラマに出演をしています。また若き日の妻夫木聡も脇役で出演。また他の話でも後の人気俳優、女優が多数出演しており、クドカンファンならずとも楽しめる作品なのではないでしょうか？

宮藤官九郎が脚本を担当した伝説のテレビドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の続編。といってもこの一話で完結するスペシャルドラマです。原作は石田衣良の人気短編小説シリーズの中の一編「骨音」。

脳を溶かすような魅惑の音をSEに流す人気ロックバンドとホームレス襲撃事件の関わりを描いた本作。原作とは違うアプローチを試みたクドカンのコメディセンスが光る一本ですが、難点といえば前作を見ていないと内容がまったくわからないところか……。

二時間のスペシャルドラマとして放送された「タイガー＆ドラゴン」。脚本はもちろん宮藤官九郎。視聴率もよく評判もよかったため、数ヶ月後に続編という形で連続テレビドラマがTBSの「金曜ドラマ」枠で放送されました。

落語をモチーフとした一風変わった物語が特徴的な本作。主人公はヤクザと噺家の二重生活を送っており、その様子をクドカンは得意とするコメディを軸におもしろおかしく描きだしました。

宮藤官九郎がはじめて手がけたラブストーリー。それが「マンハッタンラブストーリー」です。TOKIOのドラマー・松岡昌宏が演じる喫茶店の超無口なマスターが心の中でべちゃくちゃ喋りながら、複数の男女の恋模様を見守る姿がこの作品の一番の見所でしょう。

この作品、はっきりいって視聴率はそんなに奮いませんでした。しかしザテレビジョンドラマアカデミー賞最優秀作品賞を受賞するという快挙を成し遂げるなど、ドラマ自体の評価は高い模様。ちなみに同賞で視聴率一桁台の作品が受賞するのははじめてのこと。

2019年1月6日から12月15日にかけて放送された、NHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」。宮藤官九郎さんのオリジナル脚本で、1964年の東京オリンピック開催までの知られざる52年間の歴史を描いたドラマとなっています。

主演の金栗四三を務めたのは中村勘九郎さん。そのほかメインキャストとして、阿部サダヲさん、役所広司さん、浅野忠信さんなどなど、豪華俳優陣が抜擢されました。

宮藤官九郎が脚本を務めた学園ドラマ「ごめんね青春！」。学園を舞台にしたテレビドラマの定番であるイジメやらなんやらの無駄に重くて暗い問題をあえて扱わず、平和で楽しくて賑やかなクドカンの世界観が繰り広げられます。

主演を務めるのは関ジャニ∞の錦戸亮。錦戸はこの作品であまりにも情けなさすぎる性格ゆえに父親に童貞と決めつけられている教師の役を熱演。テレビドラマの賞も複数受賞しており、批評的にも評価の高い作品です。

たかのてるこのエッセイを原作としたテレビドラマ「ガンジス河でバタフライ」。脚本はもちろん我らがクドカン。主演は長澤まさみで、名古屋テレビ放送開局45周年記念ドラマとして二夜連続のスペシャルテレビドラマとして放送されました。

そのストーリーはいろいろあってインドを旅することになった平凡な女子大生が、日本とのあまりにもの違いにカルチャーショックを受け、さまざまな体験をしながら人げ的に成長していくというもの。ガンジス河で実際にバタフライを泳ぐ長澤まさみの姿は必見です！

脚本・宮藤官九郎、主演・深田恭子で製作されたテレビドラマ「未来講師めぐる」。未来予知の能力を獲得した塾の女性講師を主人公とした作品で、頭を空っぽにして楽しめる楽しいコメディ作品に仕上がっています。


また脇役として「逃げるは恥だが役に立つ」でガッキーのお相手を演じた星野源が出演。「エロビデオ」というなんとも不名誉なあだ名をつけられている塾講師を演じています。「逃げ恥」のファンは星野源のギャップを楽しむのも有りかも？

ある日、宮藤官九郎は思いました。「書いていて一番楽しいのはなにか？」と。そして「おばちゃんのお喋りを書いてるときが一番楽しい！」という結論に至った宮藤官九郎が書き上げたのが、「監獄のお姫さま」というテレビドラマです。

どんなテーマを扱っても重くなりすぎないのがクドカンのいいところ。本作も女子刑務所に収容されている五人の女性受刑者とひとりの女刑務官を中心とした物語という重そうな背景がありながらも、笑って泣ける極上のエンターテイメント作品に仕上がっています。