近年は漫画が原作の邦画が蔓延していますが、再現度の低さや原作を無視した設定などで批判されている作品も少なくありません。そんな辛辣な声とは無縁な作品が、ファンタジー映画の大作「ハリー・ポッター」シリーズです。

イギリスの小説家であるJ・K・ローリングさんの代表作を原作とした作品であり、学園ドラマの王道である恋愛・友情はもちろん、非現実的な世界観で繰り広げられる悪との戦いが描かれています。

ハリー・ポッターシリーズも原作ありの映画であるため、熱心なファンによる批判の声もありました。しかし、その数はほんの一握りであり、原作の世界観を忠実に再現していると多くの原作ファンから評価されています。

また、映画のクオリティーも高く、当時珍しかったファンタジーを題材にしたこともあり普段映画を見ない人からも注目されました。当時の子供たちにも人気を博し、幼少期にうっすらと見た記憶がある、という人もいるのではないでしょうか。

ハリー・ポッターシリーズは、1作目「ハリー・ポッターと賢者の石」の公開からいきなりの大ヒットを飛ばしました。主演を務めたダニエル・ラドクリフさんらにも注目が集まり、主要キャストだった3人は、一時期世界一有名な子役と言っても過言ではないほどの人気を得たのです。

魔法学校が舞台であるため、彼ら意外にも多くの子役たちが出演。シリーズを重ねるたびにキャストとキャラクター共に成長を遂げていったので、そういった点も映画の魅力を語るうえで欠かせない要素です。

ハリー・ポッターシリーズは映画界を代表するほどのヒットを記録しており、前作の累計興行成績は歴代3位の数字を記録しています。1位のアベンジャーズシリーズ、2位のスター・ウォーズシリーズに次ぐランキングであり、同じくイギリス生まれの大作映画「007」シリーズを凌ぐ人気を獲得しました。

ハリー・ポッターシリーズの大ヒットに伴い、さまざまなジャンルでメディアミックス展開が行われてきました。特に海外ではゲーム版のリリースが積極的に行われており、映画作品は全て海外でゲーム化を果たしています。

映画が終了した後もリリースされ続けており、基本無料アプリ「ハリー・ポッター：ホグワーツの謎」が2018年から配信が始まりました。

海外ではハリー・ポッターシリーズのゲーム版もヒットしていますが、日本では全くと言っていいほどヒットしていません。日本で特に有名なメディアミックス展開と言えば、ユニバーサルスタジオジャパンのアトラクション「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」でしょう。

ハリー・ポッターシリーズの世界観を完全に再現したエリアであり、日本ではアトラクション「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」、「フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ」などが盛り上がりを見せています。ハリー・ポッターを意識したショップやグッズもあり、ファンならこのエリアだけで1日過ごせるのではないでしょうか。

ハリー・ポッターシリーズを語る上で絶対に外すことができない作品である「ファンタスティック・ビースト」。実はこの作品もハリー・ポッターシリーズのひとつであり、独立した作品であると同時にハリー・ポッターシリーズの前日談でもあるのです。

共通の人物も登場しており、ハリー・ポッターシリーズのファンなら楽しめる展開も盛り込まれています。第一作「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」は、ハリー・ポッターシリーズの新作として公開されたこともあり、日本で興行収入73億円もの大ヒットを記録。全5作の公開が予定されており、今後もハリー・ポッター本編と同等の勢いを見せてくれるでしょう。

ハリー・ポッターシリーズは、2001年に公開された「ハリー・ポッターと賢者の石」が一作目。公開から1年後に「ハリー・ポッターと秘密の部屋」が公開され、「ハリー・ポッターと死の秘宝」で完結を迎えました。

死の秘宝は前後編の2部作となっており、映画は合計8作品公開。ここからは、シリーズを視聴する際の順番をご紹介します。

スター・ウォーズシリーズのように公開順と時系列が一致しないシリーズ作もありますが、ハリー・ポッターシリーズは時系列通りに公開されています。そのため、一作目である賢者の石から順番に見ていくのが一番楽しみやすく、テレビドラマや漫画の続きを見る感覚で楽しむことができるでしょう。

また、一部のキャストを除き、ほとんどのキャラクターは賢者の石から死の秘宝まで続投しています。ハリー・ポッターたちの成長を追っていくことができるのも、この順番の魅力ですね。

ハリ・ポッターシリーズは、2001年に全世界で公開されました。当時はダニエル・ラドクリフさんがまだ12歳の少年で、シリーズを重ねる度に演者本人も成長を遂げていきました。

謎のプリンスが公開された年にダニエル・ラドクリフさんは20歳を迎えており、本人にとっても節目となる作品になったはず。ハリー・ポッターシリーズはどの作品から視聴しても楽しむことができるので、先に謎のプリンスを視聴した後に少年時代のハリー・ポッターをを見ると、また違う楽しみ方ができるでしょう。

公開順に視聴するのがオーソドックスな楽しみ方ですが、映画は自分が見たいと思った作品を手に取るのが一番の楽しみ方。ハリー・ポッターはシリーズ作ですが、ジャケットを見て面白そうと思った作品から視聴しても、映画の世界を堪能することができるでしょう。

ハリー・ポッターシリーズは、シナリオだけでなくCGを駆使したアクションシーンや美しい舞台も見どころのひとつ。シナリオではなくこういった面に期待している人も、順番にこだわらずに視聴しても楽しめるはずです。

ハリー・ポッターの世界に一層浸りたいなら、「ファンタスティック・ビースト」も一緒に楽しみのがおすすめ。ハリー・ポッターシリーズの前日談にあたる作品ですので、ハリー・ポッターの前に視聴するするのも楽しみ方のひとつですね。

視聴の順番を紹介したところで、次からは本編のおすすめランキングをご紹介します！どれも面白い作品ばかりですが、これから視聴する際の参考にしていただけると幸いです。

原題：Harry Potter and the Deathly Hallows Part1
監督：デイビッド・イェーツ
主演：ダニエル・ラドクリフ
製作：ヘイデイ・フィルムズ
公開日（イギリス）：2010年11月19日
興行収入（全世界）：960,283,305ドル
配給：ワーナー・ブラザース

2001年の賢者の石から続けられたハリー・ポッターシリーズ。2010年の「ハリー・ポッターと死の秘宝」は、最終章の前編として公開されました。

カジュアルでありながらシリアスな展開も多かったハリー・ポッターシリーズですが、死の秘宝は最後ということもあり、怒涛の展開が繰り広げられます。前編に当たるPart1の段階で物語は大きく動いていくのですが、Part1単体で楽しむのは難しいでしょう。

Part2も視聴してようやく完結するので、見る時はPart2とセットで楽しむのがおすすめです。

原題：Harry Potter and the Goblet of Fire
監督：マイク・ニューウェル
主演：ダニエル・ラドクリフ
製作：ヘイデイ・フィルムズ
公開日（イギリス）：2005年11月18日
興行収入（全世界）：896,911,078ドル
配給：ワーナー・ブラザース

2005年に公開された「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」では、ホグワーツ魔法魔術学校の4年生となったハリー・ポッターたちの活躍を描いた物語。原作よりも分かりやすいシナリオになっているため、複雑な話が苦手な人におすすめの作品となっています。

友情もテーマのひとつとなっており、ハリー・ポッターたち3人の絆が他の作品以上に描かれている点も魅力。日本の学園ドラマが好きな人も、炎のゴブレットにハマれるはずです。

原題：Harry Potter and the Half-Blood Prince
監督：デイビッド・イェーツ
主演：ダニエル・ラドクリフ
製作：ヘイデイ・フィルムズ
公開日（イギリス）：2009年7月15日
興行収入（全世界）：934,416,487ドル
配給：ワーナー・ブラザース

2009年の作品「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、大人に成長したダニエル・ラドクリフさんの演技も楽しめる6作目の映画です。エマ・ワトソンさん、ルパート・グリントさんも大人になり、シリーズの一作目から追ってきたファンにとっては、さまざまな意味で感慨深い作品でもあります。

物語は、6年生となったハリー・ポッターがヴォルデモートの過去に迫る展開が繰り広げられます。人気キャラクターであったアルバス・ダンブルドアとの別れも描かれており、ファンにとってはショッキングなシーンもある作品です。

原題：Harry Potter and the Chamber of Secrets
監督：クリス・コロンバス
主演：ダニエル・ラドクリフ
製作：ヘイデイ・フィルムズ
公開日（イギリス）：2002年11月14日
興行収入（全世界）：878,979,634ドル
配給：ワーナー・ブラザース

シリーズ二作目である「ハリー・ポッターと秘密の部屋」は、前作の成功により世界中が期待される中2002年に公開を迎えました。前作で子役として主演したダニエル・ラドクリフさんたちの成長も見どころのひとつで、ベテランに負けない演技力に圧倒されてしまうでしょう。

映画の本編は、強烈な個性を放つ脇役たちが活躍する点も要チェック。地味でヒステリックな幽霊である嘆きのマートル、妖精とは思えない外見のドビーなどが特に人気を得ており、彼らが物語に大きく関わってきます。