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平野啓一郎作品の選び方のポイント3点

まだ若手と呼ばれる小説家ではありながらすでにたくさんの小説を執筆している平野啓一郎さん。そのため、初めて読むという方にとってはどれから読めば良いのか悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。そこでここでは平野啓一郎さんの作品の中から自分に適した作品を選ぶコツをご紹介していきたいと思います。

ポイント1.受賞作を選ぶ

平野啓一郎さんは芥川賞をはじめ、いくつもの文学賞を受賞したり、ノミネートされています。文学賞を受賞した作品が必ずしも自分に合っているとは限りませんが、多くの人達に支持されていることは確かです。

ちなみに平野啓一郎さんの受賞実績としては無名ないし新人作家が受賞することができる芥川賞を「日蝕」で受賞、人間心理に迫る物語性を持つ作品に贈られる渡辺淳一文学賞を「マチネの終わりに」で受賞、本屋さんが売りたいと思う本がランクインする本屋大賞には対象こそ受賞していないものの何度もランクインしています。受賞作から選びたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

ポイント2.長さで選ぶ

平野啓一郎さんの作品には短編小説、長編小説があります。いくつかの短編作品が収録されている短編集は1冊でいくつもの物語を楽しむことが出来るのが最大の魅力です。また、1つ1つの話が短いのでじっくりと読書の時間を取ることができないという方でも手に取りやすく、空いた時間に読むことができます。初めて平野啓一郎さんの作品を読むという方であれば短編から手を出し、気に入った作品があればその作品に似た長編作品を読んでみるというのもおすすめです。

一方長編作品の魅力は短編作品ではしっかりと描ききるのが難しい細部まで作りこんだ世界観に浸れるということです。じっくりと物語を堪能したいという方であれば長編作品を読んでみるのが適しているでしょう。平野啓一郎さんの作品は非常に面白いので一度読み始めると長さを気にせずグイグイと先を読みすすめたくなる筈です。

ポイント3.時期で選ぶ

平野啓一郎さんの作品は発行時期でわずかながらジャンルが変化しています。初期は「ロマンティック3部作」と呼ばれ、美しい文体でロマンティックな物語を紡いでいます。中気になると短編作品を執筆しているほか、ある種実験的な作品にもチャレンジするようになります。そして2008年以降になると文人主義というニュアンスの作品が多くなります。

興味を持って読んだ作品が自分に適していれば、同じ年代に執筆された作品を選んで読むとどんどんハマっていくのではないでしょうか。

平野啓一郎作品人気おすすめランキングTOP20~16

20位:自由のこれから (ベスト新書) 新書 – 2017/6/15

897円

「自由のこれから」は2017年6月に出版された作品です。平野啓一郎さんの本ではありますが小説ではなく、人工知能の発達、自動運転、ドローンなどの技術の進化により自分で選択する機会が失われつつある現代に対し、自由意思はどこに向かうのか、この過渡期をどう乗り越えていくのかを対談によって論じています。どんどんオートメーションしていく現代だからこそ、頭の片隅に置いておきたい大切なことに気づかせてくれる1冊です。
自由についてあまり考えることがなかったので、勉強になった
分人の概念、面白いと思います

19位:本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP文庫) 文庫 – 2019/6/4

748円

「本の読み方 スロー・リーディングの実践」は読書に対してどのように向き合うのか決めかねている方におすすめの1冊です。本をどう読むべきなのか、速読は効果があるのか、などあらゆる観点から読書を考え、闇雲に活字を追うだけの貧しい読書から深く感じることができる豊かな読書に変化する読み方を教えてくれます。読書に対して意義が見出せないという方にもおすすめです。
本をどのように読めばいいか?と言うのはなかなか教わる機会の少ないテーマである。それをここまで親切丁寧に書いている本は希少だと思う。

18位:「カッコいい」とは何か (講談社現代新書) 新書 – 2019/7/17

1,100円

この本はタイトルだけ見ると「カッコいい」人物になるための具体的な指南書のような印象を受けます。しかし、実際はそのような指南をする本ではなく、「カッコいい」という概念に対して深く掘り下げる内容になっており、価値観の構築に役立つ1冊として実用性もある1冊です。「カッコいい」について考えることは即ち生きることを考えることと教えてくれますよ。
「カッコいい」という言葉、価値観をめぐっていろんな文献をあたり、ああでもない、こうでもないと言っている450ページ。明治維新後の和装、洋装が混在していた頃のドレスコードの話や、スキッフルというアメリカ南部由来の音楽がロックの源流になった、といったあたりの話は普通に興味深かった。むしろ「カッコいい」という話とは切り離してもらったほうがすっと入ってきたかもしれない。

本書は情報もりだくさんでよい読書案内にもなっているのだが、「カッコいい」という切り口だけが邪魔である。何か別の入り口から入って「カッコいい」にたどり着いたほうがよかったのではないか。「カッコいい」という概念の定義は難しいとしつつも一応8つの条件を提示して、音楽やファッション、ナポレオンやボードレールの話のついでに思い出したようにそこに立ち戻るのだが、その往復運動がやたらと疲れる。キリスト、平家物語、ナチスからマイルス・デイビスまで、古今東西なんでもかんでも「カッコいい」という観点から説明しようとしているが、何にでもあてはまるユルい概念なので、結局何も説明していない。

「『カッコいい』について考えることは、即ち、いかに生きるべきかを考えること」とか「カッコいい」は、「人と人を結びつけ、新しい価値観を想像し、社会を更新する」というまとめ方にしても、そこで言っている「カッコいい」は憧れとかワクワクなどと簡単に置き換えられてしまう。とにかく大雑把なのだ。ところどころは面白い。「カッコいい」は体感されるものであるとか、民主主義と資本主義の下で消費に多大な影響を与えてきたとか、マスメディアがそれを加速したというような話はもっと掘り下げてほしかった。すべてを「オレの話」に回収する誘惑に抗してそのあたりに絞ったら新書らしい奥行きが出たように思う。

17位:滴り落ちる時計たちの波紋 (文春文庫) 文庫 – 2007/6/8

915円

「滴り落ちる時計たちの波紋」は珠玉の作品をまとめた短編集です。
平野啓一郎さんがしばしば口にされる「シの訪れの正確な推測の不可能性」を主題に30年生きてきてくしゃみを1回しかしたことが無かった男がくしゃみで自分が壊れてしまうことを心配する「くしゃみ」や引きこもり世代の心情が綴られた「最後の変身」「白昼」「初七日」「閉じ込められた少年」など9編の短編が収録されています。
ぼくが京都で学生時代を過ごしていた頃に、彗星のごとく現役京大生芥川賞作家として登場した平野くん。小難しい作品が多いけれど妙な親近感を抱いている所以である。ぼくがこれまで彼に対して抱いていたイメージは、初めて見るような難解な漢字を多用し、彼の持っている(はずの)瑞々しい若さが感じられない渋い地味な作品を創る作家、であった。そのため本書はぼくにとって正に「目ウロコ本」だったのだ。実験的な小説、ワンアイデアシニカルもの、静謐な暗示に満ちた掌編、評論なのか小説なのかボーダーラインが曖昧な作品など「平野百貨店」のように多彩な品揃えなのだ。とくに印象深いのが中篇である「最後の変身」。太宰治の代表作「人間失格」の21世紀版を読んでいるような趣があった。これからの活躍に期待したい。

16位:考える葦 単行本 – 2018/9/29

2,200円

「考える葦」は作家生活20年を迎えた平野啓一郎さんが「透明な迷宮」「マチネの終わりに」「ある男」などの有名作品を執筆していた時に何を考えていたのか、などをつぶさに記したエッセイ集です。文学とは、芸術とは、「生きる」とは何か。普遍的なテーマやエンタテインメントや社会問題など広範囲なテーマを掘り下げた1冊になっています。一度でも平野啓一郎さんの作品を読んだことがある方におすすめです。
平野啓一郎氏の評論、エッセイを集めた本である。
平野氏の作品は「マチネの終わりに」しか読んだことがない。私の中ではあの作品の評価はそれほど高くなかった。
ただこの「考える葦」は彼の内面からくる思考方法を見ることが出来て興味深かった。

特に「戦争への想像力」と題されたエッセイの中で、戦後70数年を経ても戦争のリアリティをどのようにしてつかむべきか、そしてそれは既に失敗の兆候さえ見せている、と語る。平野氏のいう失敗とは広島や長崎に落とされた原爆が世界地図の点でしか見られず、その感覚が恐怖という想像力を働かせないからというものらしい。考えてみたらその想像力を養うものこそが文学であるのだから、平野氏の憂いは尤もだ。

「マチネの終わりに」で平野氏は世界情勢を絡めながら恋愛という人間ドラマを描いていた。彼のその手法が鼻につくと感じたのだが、本作を読み終わってみると、人の運命がいかに儚く左右されやすいものか、その背景にのしかかるものは奇しくも人が作りだした時勢であるのに、と読めた。平野氏の想像力ははるかに壮大で、人の孤独の先にあるものが人と人との繋がりであることを作品の中に描いているのかもしれない。

評論、エッセイ全般に言えることは個々の事象を取り上げながら、その根底にあるのは人間らしい愛情、平野氏の人柄そのもののように感じた。ハスに構えた気取った人気作家だと思っていたのを深く反省した。壮大な宇宙における人間を捉えたような、高いレベルからの思考を持ってこちらを引き上げてくれたような、そんな読後感を味わった本作である。

平野啓一郎作品人気おすすめランキングTOP15~11

15位:顔のない裸体たち (新潮文庫) 文庫 – 2008/7/29

473円

「顔のない裸体たち」は「新潮」に2005年に掲載され、翌年2006年3月に刊行された230枚の中編小説です。平野啓一郎さんというと重い文章が特徴ですが、「顔のない裸体たち」は比較的平易な文章で綴られているため、非常に読みやすい作品になっています。初めて平野啓一郎さんの作品を読むという方にも適している作品と言えるでしょう。ネット空間を舞台にした作品で、顰蹙の中でしか生きられない男女の特異な性意識を描いた衝撃の物語です。
顔にモザイクがかかったエロ写真
モザイクが掛かると別人格だから
大胆になれる。

しかし現実は
画像解析ができるので本人確認出来る
しサイトに出た物は世の中から消す事は
出来ない。
この本を読んで思い出した事が
道を歩いていたら弱いチンピラに絡まれた
周りの人は携帯で撮りだした。
チンピラより撮っている奴らを殴りたくなった
事を思い出した。
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