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江戸川乱歩作品の選び方

江戸川乱歩氏の作品に始めて触れる人にとってはどの作品を選べば良いのかは悩むポイントです。そこでまずはジャンルから絞って選んでみましょう。江戸川乱歩氏の作品は推理小説が有名ですがそれだけではなく、幻想小説やエッセイなども展開しています。特に幻想小説は本格ミステリよりも才能があったと言われるほどで、人間の異常心理を描いたものが多くの人を魅了しています。

また、推理小説から選びたいという方はシリーズものからチョイスするのもおすすめです。江戸川乱歩氏が展開しているシリーズで有名なものでは明智小五郎シリーズや少年探偵団シリーズなどが非常に有名です。これらの作品は後のミステリ界に多大な影響を与えたと言われています。特に少年探偵団シリーズは小学校高学年から中学生くらいをターゲットにした作品で、子どもでも読みやすい作品になっています。もちろん大人でもファンの多いシリーズなので、始めてミステリ作品を読む方にもおすすめです。

小説を普段読まない方は小説の長さから選ぶのもおすすめの選び方です。江戸川乱歩氏は短編も多く執筆しています。本格ミステリ系は短編も多く展開されており、これらは全てが傑作と名高い作品になっています。これらから選ぶと江戸川乱歩氏の世界観に入っていきやすいのではないでしょうか。

江戸川乱歩作品人気おすすめランキングTOP30~26

30位:鏡地獄 オンデマンド (ペーパーバック) – 2017/3/28 江戸川乱歩  (著)

572円

「鏡地獄」は江戸川乱歩氏の短編怪奇小説です。1926年に「大衆文芸」に掲載されました。作品の中で重要な役割を持つ「球体の鏡」は科学雑誌出る「科学画報」に掲載されていた質疑応答の「球体の内面を全部鏡にし、その中に人が入ったらどのように写るでしょうか」という質問から着想を得たそうです。この質問で江戸川乱歩氏は「球体の鏡」に対してひどく恐怖したと言います。
最初から、結果が想像できてしまうのが残念ですが短く読みやすい本でした。

29位:人間豹 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 文庫 – 2002/8/24 江戸川 乱歩  (著)

880円

「人間豹」は名探偵明智小五郎シリーズの一作です。半獣半人の怪人物である恩田が父と称する老紳士と結託し、好みの女性を次々の殺して世間を震撼させる話で、警察さえも人間離れした恩田の身体能力と知恵に翻弄されてしまいます。名探偵明智小五郎も終始恩田に劣勢を強いられ、最後の最後まで目の離せない作品になっています。江戸川乱歩作品において最強の怪人と呼ぶ声の多い「人間豹」は江戸川乱歩作品を読むにあたって押さえておきたい1冊です。
天才的なイメージの強い名探偵明智小五郎が人間臭さを全開にする異種作品。小学6年生の頃、春陽文庫版で初読しました。半獣半人の設定は乱歩お気に入りの黒岩涙香の作品が色濃く影響しています。愛妻文代の危難を阻止すべく奔走する明智ですが、敗北を重ね、最後の最後で大逆転。文代のピンチに駆けつけようとしてタクシーの運転手に「前の車を一台追い抜く毎に○○円だ!」と持ちかける件(くだり)は私の一番好きなシーンです。助手の小林少年は言わずと知れた少年探偵団団長。「吸血鬼」に続き、明智探偵事務所のオールスターキャストが活躍します。こういう小説は構成を期待せず、素直に楽しむことが一番ですね。

28位:透明怪人 (少年探偵) 単行本 – 2005/2/1 江戸川 乱歩  (著), 藤田 新策 (イラスト)

660円

町外れのこわれたレンガの建物に一人の紳士が入っていく、という場面から物語は始まります。蝋人形のような不気味さに思わず後を付けた2人の少年の前で不気味な男は上着を脱ぎ、そしてシャツを脱ぎます。しかし、そこには本来あるべきはずの人間の肉体がありませんでした。目に見えない「透明怪人」の姿に街の宝石商や銀行は震え上がります。そんなときにマネキン人形に化けた「透明怪人」があらわれ、デパートは大騒ぎ。独特な不気味さに思わず引き込まれる、不思議な魅力を持つ作品です。
小学5年の男児にプレゼントです。
なにせ3億人が読んでいますから、面白いことは折り紙つきです。
ハラハラドキドキ、ぐいぐいと引っ張りこまれる内容に、子供の食いつきは非常に良好です。

27位:吸血鬼 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 文庫 – 1993/12/18 江戸川 乱歩  (著)

792円

1930年9月から1931年3月まで「報知新聞」で掲載された長編探偵小説が「吸血鬼」です。名探偵明智小五郎シリーズの1作で、吸血鬼のような冷酷な犯人と名探偵明智小五郎の対決が描かれた作品です。少年探偵団シリーズで登場する小林少年がこの作品で始めて登場するのも見所のひとつ。ポプラ社版の「吸血鬼」は結末の一部がカットされているので、読み比べてみるのも面白いかもしれません。
どんでん返しが連続することは、本作品も他に劣らず、乱歩は小出しに種明かしをして読者をじらしますが、結末の行方は最後まで分からない読者がほとんどでしょう。乱歩も読者も好きな、色恋ものであり、倭文子の艶めかしさにまたもや欲情しそうです。「お勢登場」同様、ポーの「早すぎる埋葬」のプロットも使っています。文代さんと小林少年も登場し、にぎやかに大活劇は展開します。面白いですよ。

26位:悪魔の紋章 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 文庫 – 2003/10/25 江戸川 乱歩  (著)

814円

「悪魔の紋章」は名探偵明智小五郎シリーズの1作で、長編の推理小説です。H製薬会社重役のもとへ殺害予告が届きます。怨念のこもった手紙には娘2人惨殺した後、その重役である川手庄太郎自身を殺害すると書かれていました。当然恐怖を感じた川手は明智小五郎に依頼をしようとするも不在であったため、明智と並んで名探偵と呼ばれている法医学博士宗像隆一郎へ依頼を行います。強い怨念をぶつける犯人と事件の結末が気になる作品です。
 できれば創元推理文庫の挿絵入りのものをお勧めする。挿し絵もめっちゃ&むっちゃ、怖いから。

 推理小説ファンなら、途中まで読み進めれば、ほぼ真犯人がわかってくるけど、そのストーリー・テリングの面白さ、猟奇殺人のむごたらしさに、怖いもの見たさも手伝って、一気読みしてしまう。
 朝鮮出張から帰ってきた明智小五郎の推理も読者の推理と、ほぼ完ぺきに一致するはず・・・・

江戸川乱歩作品人気おすすめランキングTOP25~21

25位:湖畔亭事件 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 文庫 – 1995/8/11 江戸川 乱歩  (著)

792円

「湖畔亭事件」は覗きが趣味の主人公を描いた作品です。しかもただ覗くのではなく、装置をがっちり据えて覗くという凝った覗き趣味です。そんな主人公が湖畔亭という旅館に静養に訪れます。そして覗き趣味を発露してしまい、女性が刺殺される現場を見てしまいます。難航する捜査を見かねたか、主人公は犯人探しを始めます。主人公の覗きがバレそうで妙にハラハラする作品です。
 「湖畔亭事件」が、サンデー毎日に連載された大正15年リリースの作品で、「一寸法師」が昭和元年朝日新聞に掲載された、ともに連載モノだということが興味深い。このようなおどろおどろしい、はたまたいやらしくも気色いいものが一般紙に掲載されていた時期があったのだ。今だったら、偽善的なお偉方連中がうるさいんとちゃう?って勘繰らざるを得ない。

 それほど、スケベ心満載の両作品、昔からのぞき趣味のお兄さん、猟奇殺人愛好者はいたんだな!って感じ。読んだ後の後味は必ずしも良くはない‥…だけど、面白いので、最後まで一気読みしてしまうんだな、そこが乱歩マジック!

24位:([え]2-18)奇面城の秘密 江戸川乱歩・少年探偵18 (ポプラ文庫クラシック) 文庫 – 2009/7/5 江戸川 乱歩  (著), 寄藤 文平 (その他)

594円

「奇面城の秘密」は名探偵明智小五郎と四十面相の対決を描いた作品です。名探偵明智小五郎によって刑務所に送られたはずの四十面相がいつのかにか脱獄しているというところから物語は動き出します。四十面相の次なる標的はレンブラントの名画。そして四十面相が口にする「きめんじょう」とい言葉の謎。お馴染み小林少年、そしてポケット小僧が活躍する作品で、名探偵明智小五郎シリーズ中でも比較的人気の高い作品です。
小学生のとき図書館から、手当たり次第に乱歩の「少年探偵団シリーズ」を借り出した時期があり、

友人の中には、このシリーズで「初めて厚い本1冊全部読んだ」というひとも たいへん多かったです。

とにかく、怪しい犯罪のにおいのする事件に小林少年と明智探偵が胸のすく解決をしてくれる・・・

怖いもの見たさと、「最後は明智探偵がいる」安心感で、乱歩の作り出す小説の世界にはまり込みました。

友達と、「少年探偵の隠れ家」をつくって、「探偵道具」をひそかに隠していたことも懐かしいです。

乱歩の「少年探偵団シリーズ」は、少年向け読み物として不朽の名作と称してよいのではないでしょうか。

23位:江戸川乱歩異人館 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) Kindle版 山口譲司  (著)

587円

普段小説を読まないという方や小説だと読む気が起きないという方におすすめなのが「江戸川乱歩異人館」シリーズです。この作品は江戸川乱歩氏の作品をコミカライズしたものなので小説が苦手な方でも江戸川乱歩氏の作品を抵抗なく読みことができます。絵柄が合わない、という意見もなくはないですが、入門書としては非常におすすめな1冊になっています。このシリーズは全35作品あるので、興味を持てたら次の作品も読んでみてはいかがでしょうか。
子供の頃に読んだのを思い出し、軽い気持ちで、読み始めたらのめり込んでしまいました。面白いのでついつい読み続けてしまいました。

22位:江戸川乱歩全集 第27巻 続・幻影城 (光文社文庫) 文庫 – 2004/3/12 江戸川 乱歩  (著)

1,047円

読み物としてだけでなく、資料としても価値の高い作品が「江戸川乱歩全集 第27巻 続・幻影城」です。この作品は世界中の推理小説のトリックを集めた前半部分と読み物の後半部分で構成された作品で、ミステリーマニアならずとも楽しめる1冊になっています。世界のミステリー小説がどんなトリックを用いているのかを知ることのできる作品なので、興味本位で読んでも、資料として活用するのも可能な、使える作品になっています。
乱歩が殊ほどさように執念を燃やした
推理小説に使われているトリックを体系しようと試みた
類別トリック集成が収められている大部
乱歩の推理小説への造詣の深さ
評論家としての懐の深さが
感じ取られるすばらしい作品です

21位:三角館の恐怖 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 文庫 – 1997/4/24 江戸川 乱歩  (著)

704円

江戸川乱歩氏の作品を少なからず読んだことのある方で、普段の江戸川乱歩氏とは違うテイストを読みたい、という方におすすめなのがこの「三角館の恐怖」です。これはミステリー作品の名作と名高いロジャースカーレットさんの「エンジェル家の殺人」を翻訳したもので、いつもの江戸川乱歩氏の作品とは異なる趣を感じさせる作品になっています。「エンジェル家の殺人」は遺産を巡る争いの殺人というよくある作品ですが、名作と言われるだけの面白さがあります。
「エンジェル家の殺人」という外国作品を乱歩が翻案したもので、乱歩的な怪奇趣味は薄い作品ですが、これは面白いですよ。僕は小学校のとき、ジュブナイルで本作を読んで、それからすっかりミステリ好きになりました(^ー^)

遺産をめぐって兄弟が賭けをして、それが元になって二つの家族が互いに憎みあい、そして殺人が起こる…という序盤の展開は日本の古典にはありがちなものですが、中盤からは登場人物たちの思惑が複雑なうえ、密室殺人や謎の盗難事件なども発生し、事件は混迷を深めていきます。

そしてラスト…詳しくは書きませんが、何だか空しい事件だったな、という感想を受けました。ミステリとして完成度は高いと思いますが、深読みする方なら犯人がすぐにわかってしまうかもしれませんね。
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