三島由紀夫の作品おすすめランキング30選と口コミ~人気の書籍・小説を紹介【2025最新版】
作家・三島由紀夫という名前を知っていて気にはなっていても、機会がなくて彼の書籍・小説を読んだことがない、という方は意外と少なくないのではないでしょうか。ここでは三島由紀夫作品のおすすめランキングをご紹介すると共に選び方のポイントについて解説していきたいと思います。
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562円
三島由紀夫の作品は過去に何冊も読んだが、この作品が一番面白く、今回久しぶりに読み返えしてみて、また新たな感動が沸いてきた。
シュールな戯曲で、人生の機微や男女の心理を、三島由紀夫独特の冷淡でシニカルなせりふの中に描写している。
能楽という手法で、時間と空間を凝縮し、一編の作品のなかに中篇の一小説分のエッセンスが詰まっている。また、どの作品も結末が鮮やかでしばらく余韻が残るが、後味は悪くない。
何度も読みたい本なんて、そうざらにない。お勧めです。
842円
この”文化防衛論”は、高校生のころ、1970年代半ばに一度読んだことがある作品ですが、当時はこの作品自体は、なかなか理解ができなかった作品です。当然でしょう。それくらい密度の濃い作品です。そして、現代日本の姿を1960年代後半に見てしまった著者の絶望感は、決して同時代的な理解を得ることは不可能です。どういう風の吹き回しでしょうか、それとも天邪鬼的な意図なのでしょうか、今週のロンドンへの出張にあわせて持っていくはめになってしまいました。朝、出社前にシティのCAFEでコーヒーを飲みながらページをめくってみましたが、驚きました。これは実は読むのではなく、声を出して音読する作品なんですね。そう思わせるくらいリズムと論理の展開が的確な言葉の選択とマッチしているのです。たしかに部分的には時代の刻印を帯びていますが、ここで著者の提示した論点は、あまりにもリアルなものです。はたしてこのような三島の言説が外国語に翻訳されうるものなのか?それは疑問です。しかし1960年代後半の争点は今も変わらないままで争点として残り続けているわけです。そしてこのような作品に対して言葉でのコメントなりレヴューはいかほどの意味があるのでしょうか?
756円
憂国の武山中尉の切腹場面の描写は、すごいですね。「5、6寸あらわれた刃先はすっかり肉に埋まって、拳が握っている布がじかに腹に接していた。・・恐ろしい激痛が湧き出してくる・・」(P102)。三島先生は1970年11月25日、市ヶ谷の自衛隊で「自死」される数年まえから、本書以外にも、「葉隠入門」「文化防衛論」「行動学入門」などをお書きになりました。私は、1、国家と個人。2、人間の生と死、が語られていると思います。1は、三島先生の天皇観。2は、三島先生の「葉隠」に書かれた生死観。ご自身の愛読書、葉隠で説く「毎日、死を意識の表面に連れ出すことにより、生が光輝く」と、「知行合一=頭の考えは実行しないと意味がない」(陽明学)。のお考えで45歳で「割腹」されました。先生の残された「メッセージ」は令和の今を生きる多くの日本人への課題と思います。
三島由紀夫作品おすすめランキングTOP20~16
680円
三島の小説の中で一番好きです。
宇宙人と称することで三島の視点から人間という生き物についてのびのびと語られており、
人間のしょうもなさと強さを認識できる大傑作だと思います。
一部、昨今の原発問題とも非常に重なります。
50年も前にこんな視点で地球を憂いていたなんて!
浅はかな人間がしぶとく生きている未来も天才には隅々まで見えていた!
SF的な存在は三島自身であると確信する1冊です。
680円
神たる存在ははたして何ものぞ?
世に苦しみと救いがあるとすれば、神の意思はそれらにすべてひとしく作用するというのか。
深い。。犠牲の上に成り立つ明日が正義かと言えば、おそらくそれは曲解といえるものだろう。
551円
正直、斬れ味がよろしい。これが三島由紀夫か…と大きな壁となり立ちはだかる。
綿密で日本的で最高峰の思想の潮流に呑み込まれ、あれよあれよという間に帰り道が分からぬ断崖絶壁に立たされる。
自分が文弱の徒であったと突きつけられ、間違いだらけであると罵られる。
過激なことを除けば、概ね賛成の著者の考え方に胸を打たれる。
562円
ダム工事建設現場で冬を越すことは、他の世界と遮断して観念的世界を育む。昇が人工的な愛を築くのに相応しいシチュエーションではあるが、そこはダムという無機的なものを同時に築こうとする皮肉的場所でもある。
無機的なものは何も反応しない。それは苦悩や絶望などに応えてくれないのだ。しかしながら、そのような悲哀と共に愛は共存しないのか。例えば誰かのことを好きになったとき、そして好きだということが相手に知られたとき、相手が自分に何らかの反応を示した瞬間にそのような悲哀的愛は崩壊してしまう。ところが人工的な愛の上では、相手が愛していない前提の下で愛そうとする故に、悲哀的愛は崩壊するどころかますます深まっていく。昇はこのような相互関係を無視したところに愛を見出そうとしたのかもしれない。
680円
書かれた年代もバラバラで、内容もバリエーションにとんだ作品集だ。日本的な情緒にあふれた作品から、歴史に材を採ったもの、外国の幻想文学風のものなど、意外性すら感じるものもある。
全体的に作家の視点がまるで神のようである。特に、いくつかの物語の終わりが、舞台演劇のように、投げかけられた言葉で暗転して断ち切られて終わるところに「神の手になる物語である印象」が象徴されているように感じられた。
作家自身のプライドから来ているのだろうか、物語が非常に良くコントロールされていて、すべて事前に分かっているというような一種の様式美にも思える。
やはり才能のある作家だったんだなという気持ちになった。
三島由紀夫作品おすすめランキングTOP15~11
680円
陶酔ともとれる完全な自己肯定型経営者の駒沢。
実際にあった事件が元ネタということもあり、
岡野と称し、三島が視て分析したかのような小説です。
圧巻は十章です。
人間行動の観察眼は凄ましいです。
心情を読んだり、謀ったり…
三島の小説の中でいったら『奔馬』と並ぶ位の読み応えのある一冊でした。
父とは?経営者とは?
庶民に権利が与えられた世界ではリーダーは不要なのか?
リーダー不在が久しい日本では今読むべき一冊なのかもしれません。
596円
ドナルド・キーンが最高傑作と評した三島の鹿鳴館。戯曲風小説としての確固たる地位を築いていることはもちろん、文体そのものの美しさにも惹かれます。
天長節の鹿鳴館。歴史的現実としては井上馨や伊藤博文らが欧米各国との間に締結された不平等条約の改正を有利に進めるために、欧米化が進んだ日本を見てもらうために使用した鹿鳴館。そういった歴史的な偽善と、登場人物たちの本音と偽善のコントラストがとても面白いです。本書を読む前に一寸だけ歴史的な事実関係を把握すると面白いと思います。
562円
内容を知らないで読み始めたのですが、主人公が女将さんということに最初気づかなかったです。
そのまま読み進めていくと、老夫婦のラブロマンスが始まるじゃないですか!驚いてページを読み進めていくと選挙をすることになり、クライマックスまでいくのですが私が注目したのはかづの心情です。
かづは自分のことをしっかり者の女将として演じているけれど、その根幹は若々しい乙女みたいだ。と感じました。
562円
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