中田厚仁さんは、国連主導で初めて行われたカンボジアの議会選挙を監視する国連ボランティアとして活動していた1993年4月8日に、中部コンポントム州を車で移動中に銃撃され、25歳で亡くなりました。

国際連合カンボジア暫定統治機構（UNTAC）は大きく軍事部門と文民部門の2部門からなっていましたが、文民部門に属する者が殺害されたのは初めてでした。事件発生後、最も早く射殺現場に到着したUNTAC兵士（インドネシア軍所属）のテジョー・スラックスターによると、背中に3箇所、後頭部に1箇所弾丸が命中した跡があり、後頭部に命中した弾丸は左目の方向へ貫通していたそうです。

長井健司さんは、愛媛県今治市出身のAPF通信社所属映像ジャーナリストです。常々「誰も行かないところに誰かが行かなければ」と語りパレスチナ紛争、イラク戦争、アフガニスタン空爆などを現地取材し戦争の本質を捉えた映像を撮り続けてきました。

そんな長井健司さんは、反政府デモを取材するため2007年9月25日にミャンマーに観光ビザで入国。27日、ヤンゴンのスーレー シャングリ・ラ ホテル （旧トレーダース ホテル）から数ブロック離れたスレー・パゴダ近くでデモを撮影していたところ、軍の治安部隊がデモ隊に発砲、長井さんは背後から近づいた軍人に至近距離から撃たれて死亡しました。事件から15年が経過した2023年4月、カメラがようやく返還されました。映像には、長井さんが交差点で撮影開始後、国軍が到着し人々が慌ただしく動き、子供が歩道に駆け寄る姿などが映っていました。

2019年12月4日、アフガニスタン東部ナンガルハル州の州都ジャララバードで、同国で人道支援に取り組んできたＮＧＯ「ペシャワール会」の現地代表で、医師の中村哲さんの乗った車が何者かに銃撃されました。州政府によると、中村さんや運転手ら計６人が死亡しました。事件は大統領が監督する最重要事件に指定されたが捜査は難航。21年に入り、隣国パキスタンの武装勢力「パキスタン・タリバン運動（TTP）」に所属するアミール・ナワズ・メスード幹部（故人）が犯行グループを束ねていたことが明らかになっています。

中村医師は脳神経内科の医師ですが、アフガニスタンでは、医師としての活動以上に大きな功績があります。 それは用水路の建設です。 中村医師が建設した用水路で、実に65万人ものアフガニスタン人が救われたと言われています。アフガニスタンでは高く評価されており、同国から国家勲章や議会下院表彰などが授与されており、さらに同国の名誉市民権が贈られています。それにも関わらず、中村医師はなぜ殺されたのか、一説には水利権トラブルに巻き込まれたのでは？とも言われていますが、真相はわかっていません。

山本美香（1967年〈昭和42年〉5月26日生まれ）さんは、ジャパンプレス所属のジャーナリストとしてイラク戦争など世界の紛争地を中心に取材し、ボーン・上田記念国際記者賞特別賞、日本記者クラブ賞特別賞などを受賞しています。1991年の湾岸戦争時、戦争開始を伝えるテレビの特別番組のアシスタントディレクターを務めています。

シリア内戦取材のために、山本さんは2012年（平成24年）8月14日に現地入り。反政府派の自由シリア軍と行動する形で取材、20日シリア北部のアレッポにて、救助活動を取材するためサラディン地区へ向かう途中のスレイマン・ハラビ地区を徒歩で移動中に政府側民兵組織と遭遇、銃撃を受けて、搬送先の病院で死亡が確認されました。美人ジャーナリストの死亡は世界に衝撃を与えました。

陸上自衛隊に2年間の勤務経験（第6普通科連隊に配属され、退職時は第1空挺団に所属）があり、退職後1983年6月から2004年12月までフランス外人部隊に在籍し、その間に外人部隊の最精鋭部隊である第2外人落下傘連隊での勤務経験もあった斎藤昭彦さんはが、イラクで武装勢力に拘束されたことが報じられました。

民間軍事会社「ハート・セキュリティ」社に傭兵として雇われ、2005年5月にイラクで米軍の業務委託を受けていたクウェートの輸送会社P.W.Cロジスティックス社の車列を警備していたところ、イスラーム武装組織「アンサール・スンナ軍」の襲撃に遭い、同僚とともに銃で応戦したが相手の銃弾を受け負傷し、拉致された後、出血多量で死亡しています。当時日本では、海外で日本人傭兵が戦闘に参加しているなど報じられていなかったことから、多くの人が衝撃を受けました。

場所：清 吉林省浜江庁ハルビン市（現・中華人民共和国黒龍江省ハルビン市南崗区・道裏区）ハルビン駅
標的：伊藤博文
日付：1909年（明治42年）10月26日
攻撃側人数：1人（実行犯）
死亡者：1人
犯人：実行犯 - 安重根
　　　共犯 - 禹徳淳、曹道先、劉東夏

伊藤博文暗殺事件は、1909年（明治42年）10月26日、清の吉林省浜江庁ハルビン市（現・中華人民共和国黒龍江省ハルビン市南崗区・道裏区）のハルビン駅で、伊藤博文が襲撃され死亡した暗殺事件です。大韓帝国の安重根による犯行でした。

伊藤博文が暗殺されたことが知れ渡ると日本中に大きな衝撃が走りました。韓国独立と東洋平和が暗殺の動機のようですが、伊藤博文はどちらかというと日本が朝鮮半島を併合することに最期まで反対していました。その証拠に、伊藤は銃で撃たれると虫の息で「三発貰った、誰だ？」と尋ね、それが朝鮮人だと聞くと「そうか。馬鹿な奴だ」と言って息を引き取っています。伊藤博文が亡くなった翌年1910年に日韓は併合され、伊藤が暗殺されたことで併合が早まったと言われています。