意味深長は、人の言動や詩文などの表現に、非常に深い趣や含蓄のあるさま。また、表現の表面にあらわれた意味のほかに、別の意味が含まれているさまです。

不言実行は、あれこれ言わず、黙ってなすべきことを実行することで、対義語として有言実行があります。

泰然自若とは、何事にも動じず落ち着いた様子のこと。「泰然」は落ち着いた状態を指す言葉で、その人の態度や姿勢に対して使われる。「自若」は慌てない様子を指し、特に何かトラブルが起こっても慌てないさまに対して使われる。これらを由来とし、二つの意味を語源にして組み合わさった四字熟語が泰然自若です。

融通無碍（ゆうづうむげ）とは、特定のことにとらわれたり、こだわったりすることがなく、自由でのびのびとしていること。「融通」は滞りがないことや、その場その場で適切に対応することを指し、「無碍」は妨げになるものが無い状態を指します。

率先垂範（そっせんすいはん）とは、人々の先頭に立って行動し、人の模範となること、を意味する語です。自らが人の手本となること、手本を示すこと。人が進んでやりたがらないことを率先して行う、という意味を込めて用いられることもあります。

順風満帆は、物事がすべて順調に進行することのたとえで、追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意味からきています。「順風」は人や船が進む方向に吹く風。追い風のこと。「満帆」は帆をいっぱいに張ることを意味しています

一笑千金とは美人がひとたびほほえめば、千金に値するという意味で、美人の笑顔の得難いことのたとえとして用いられています。

公明正大は、私心をさしはさまず、公正に事を行うことで、「公明」は公平で私心のないこと。不正や隠し立てがないこと。「正大」は態度や行動などが正しくて堂々としていることです。

比翼連理（ひよくれんり）は、男女の情愛の、深くむつまじいことのたとえで、相思相愛の仲。夫婦仲のむつまじいたとえです。「比翼」は比翼の鳥のことで、雌雄それぞれ目と翼が一つずつで、常に一体となって飛ぶという想像上の鳥。「連理」は連理の枝のことで、根元は別々の二本の木で幹や枝が途中でくっついて、木理が連なったもの。男女の離れがたく仲むつまじいことのたとえです。

異口同音は、多くの人がみな口をそろえて、同じことを言うこと。また、みんなの意見が一致することです。

正正堂堂とは、態度や手段が正しくて立派なさまで、「正正」は軍旗が正しく整うさま。「堂堂」は陣構えの勢いが盛んなさまを意味しています。

時時刻刻は、その時その時、物事が引き続いて起こることを意味しています。また、間断なく、次々と物事が経過するさま。だんだんと、次第にという意味でも使われています。

傍若無人（ぼうじゃくぶじん）は、人のことなどまるで気にかけず、遊び、騒いで勝手に振る舞うこと。また、そのさま「―な態度に腹が立つ」です。秦の時代、燕の衛国出身の荊軻は、筑の上手い高漸離と酒を飲んでは、うたって、酔い、騒ぎわめいて、まるで傍に人がいないかのような振る舞いをして暮らしていたという故事からきています。

不易流行は、蕉風俳諧の理念の一で、新しみを求めて変化していく流行性が実は俳諧の不易の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするものです。

誠心誠意は、このうえないまごころ、まごころのこもるさまを意味しています。打算的な考えをもたず、まごころこめて相手に接する心をいいます。

我武者羅とは、一つの目的に向かい、血気にはやって向こう見ずになること。また、他のことはまったく無視して、ひたすらあることをすることを意味しています。

機械之心は、「機械」は巧妙な仕組みの器具のことから、たくらみや偽り、たくらみ偽る心を意味し、または、策略をめぐらす考えをあらわしています。

疾風怒濤は、激しい風と荒れ狂う波の意、また、時代が激しく変化することの形容です。「怒濤」は荒れ狂い逆巻く波。 ドイツ語「シュトルム‐ウント‐ドラング」の訳語で、十八世紀後半ゲーテらを中心に展開された文学革新運動をいいます。

栄枯盛衰とは「人の人生や世の中は、盛んなことも衰えることもある」という意味で、今まで栄えていたものが衰えていく様や、反対に衰えていたものが盛んになっていく様を表現したいときに使用します。

閑話休題は、「それはさておき」という意味の接続詞として使われる言葉です。「閑話」は閑(ひま)な話、「休題」は「題(い)うことを休(や)めよ」、つまりは「ひま話はやめよう」という意味になります。

独立独歩は、他人に頼らず、自分の力で信ずる道を進んでいくこと。独立して自分の思うとおりにやることを意味しています。「独歩」は他人の力を借りずに、自分だけで事を行うことです。

呵呵大笑とは、大声をあげて笑うことで、呵呵」は大声で笑うさまを意味しています。元気・健康を表し、元気・活気があることのたとえとしても使われています。

夜郎自大（やろうじだい）は、自分の力量を知らずにいばっているさま、広い世界を知らずに自分の力を過大評価しているようなさま、もしくはそのような人物のことで、中国の故事に由来する故事成語です。

不撓不屈（ふとうふくつ）とは、苦労や困難があっても決して諦めることがないことで、「不撓」は心が折れないこと、「撓」は固いものが強い力で曲がるという意味、「不屈」は屈しないことを意味しています。決して諦めないという意味の「不撓」と「不屈」を重ねて強調した言葉です。

遺憾千万（いかんせんばん）とは、この上なく残念なこと、または心残りなことを意味しています。「遺憾」は心残り、残念ということ、「千万」は量が多いということから、非常に程度が高いことを表現しています。