・面積　60万3,700平方キロメートル（日本の約1.6倍）
・人口　4,159万人
・首都　キーウ
・国民総生産（GDP）　1,555億ドル
・一人当たりGDP　3,726ドル
・GDP成長率　3.8％

ヨーロッパ東部の国ウクライナは、首都はキーウ、東ヨーロッパ平原の南部に、東西約1316km、南北約893kmにかけて横たわり、ロシアを除くヨーロッパ諸国の中では最大となる約60万3700k㎡の面積を有します。時刻帯は協定世界時プラス2時間の東ヨーロッパ時間（UTC＋2、夏時間はUTC＋3）。北西部でベラルーシ、西部でポーランド、スロヴァキア、ハンガリー、南西部でルーマニア、モルドヴァ、北東部および東部でロシアと国境を接し、南部で黒海およびアゾフ海に面します。国境の総延長距離は約6500km で、うち海岸線が約2800km を占めます。1991年8月24日にソ連邦より独立、特別市であるキーイフとセヴァストーポリ、および国内24州にクリム自治共和国を加えた27の行政区によって構成されています。

政体は議会制民主主義による共和制で、元首となる大統領の任期は5年（2期まで）、一院制の最高会議（議会）、閣僚会議、裁判所による三権分立が行われています。
（1）ウクライナ最高会議（定数450名、任期5年）
（2）議長：ルスラン・ステファンチューク（2021年10月～）
（3）国民奉仕者党による単独与党

基幹民族のウクライナ人は全人口の約78％を占め、ロシア人が約17％でこれに続き、その他少数ながらベラルーシ人、ポーランド人、ユダヤ人、クリム・タタール人、モルドヴァ人、ハンガリー人、ブルガリア人、ルーマニア人、ギリシャ人、ガガウズ人などが居住、都市人口率は約67％になっています。

公用語は東スラヴ語群に属するウクライナ語で、ロシア語やベラルーシ語と近縁関係にありますが、歴史的経緯から西スラヴ語のポーランド語と共通する語彙も多い。おもな宗教は、ウクライナ正教会諸派、ウクライナ東方カトリック教会（ユニエイト）、ローマ・カトリック教会、プロテスタント教会諸派などのキリスト教のほか、ユダヤ教、イスラム教（スンナ派）などがあります。

・主要産業
卸売・小売業、自動車・二輪車修理業（14.0%）製造業（10.1%）農業、林業、漁業（9.3%）行政・防衛・社会保障（7.2%）不動産業（6.4%）運輸・倉庫業（6.3%）情報・通信（5.0%）鉱業・採石業（4.5%）教育（4.3%）専門・科学・技術的活動（3.3%）
・総貿易額
（1）輸出　492億ドル
（2）輸入　543億ドル
・通貨　フリヴニャ
・為替レート　1米ドル＝26.99フリヴニャ

ウクライナは2022年、ロシア軍の侵攻により注目を集めています。攻撃は、ロシアによる長期にわたるウクライナ国境周辺（ベラルーシ側含む）への軍事力の増強、2月21日の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」への国家独立承認と友好協力相互支援協定への署名、ウクライナ東部のドンバスへのロシア軍の派遣を経て始まりました。

2月24日、ウラジーミル・プーチン大統領がウクライナへの軍事作戦を行うと述べた演説が各メディアに対して公表された後、ウクライナの首都キエフの近くを含むウクライナ各地で砲撃や空襲が始まりました。ロシアは国連憲章51条の集団的自衛権を主張。これを受けてウクライナの大統領ウォロディミル・ゼレンスキーは同日、戒厳令を布いて18歳から60歳の男性を出国禁止にする「総動員令」に署名し、戦争状態に入りました。

現実空間の侵攻、サイバー戦争、情報戦、国際機関や国家レベルでの経済制裁に加え、民間企業や団体による事業撤退や停止という「経済制裁」が組み合わさった今までにない規模で行われているハイブリッド戦争となっています。第二次世界大戦以降、旧ソ連の構成国家でもあった旧東側諸国の近代化された軍隊同士による初の戦闘となります。ロシアは2月27日に核兵器を使う可能性を示唆。また、民間人に対する無差別攻撃を止めないことから、国際社会から強い非難を浴び、各国の経済制裁も拡大しています。侵攻後、ウクライナ国外に逃れた難民の数は、2022年3月30日現在、約401万人に達しました。

・第2代 首相
　任期 1992年10月13日 – 1993年9月21日
・第2代 大統領
　任期 1994年7月19日 – 2005年1月23日
出生：1938年8月9日
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国チェルニーヒウ州
北ノヴホロド地区チャイキノ村
政党：無所属
配偶者：リュドミーラ・クチマ

レオニード・ダニロヴィッチ・クチマは、ウクライナの政治家で、第2代ウクライナ大統領です。クチマは、ヨーロッパとロシアの中間にあり、両者の緩衝地帯となっているウクライナの地政学的位置を生かした。EUやNATOに加盟を表明し、さらに中・東欧非核化地域構想の提唱や、「クチマ・ゴア委員会」の設置に見られる対米関係を強化、ロシアを牽制するとともに、西側諸国から多額の支援を引き出すことに成功しました。また、ロシアへの核兵器の完全移送や、チェルノブイリ原子力発電所の閉鎖なども実施した。その一方で、クチマは、経済改革に伴い誕生した新興財閥と癒着し、次第に強権化、集権化を強めていったため、西側との関係も冷却した。2000年11月、反体制ジャーナリストの殺害にクチマ大統領が関与しているとの疑惑が持ち上がり、次第に求心力を失いました。

・第4代 国家安全保障・国防会議書記
　任期 2005年2月8日 – 2005年9月8日
・第9代 外相
　任期 2009年10月9日 – 2010年3月11日
・第2代 経済発展・貿易相
　任期 2012年3月23日 – 2012年12月24日
・第5代 大統領
　任期 2014年6月7日 – 2019年5月20日
出生：1965年9月26日
出生地　：ウクライナ・ソビエト社会主義共和国ボルフラード
政党：無所属、ペトロ・ポロシェンコ・ブロック
配偶者：マリーナ・ポロシェンコ

ペトロ・オレクシーヨヴィチ・ポロシェンコは、ウクライナの実業家、政治家で、第5代大統領です。人気菓子メーカー「ロシェン」のオーナーであることから「チョコレート王」ともあだ名されるウクライナ有数の富豪で、1998年に政界に進出してからは親露派政党である地域党の結成に関わった後、ユシチェンコ大統領、ヤヌコーヴィチ大統領らの下で国家安全保障・国防会議メンバー、外相、経済発展・貿易相などの要職を歴任[1]、2007年2月から2012年まではウクライナの中央銀行であるウクライナ国立銀行の理事長もつとめました。2014年にヤヌコーヴィチ政権を崩壊させたウクライナ反政府デモでは、デモを財政面で支援したとも報じられています。その後、2014年5月に行われた大統領選挙に出馬、1回目の投票で54%超の票を獲得して第5代ウクライナ大統領に選出されますが、2019年の大統領選挙では落選し、1期で大統領を退任しています。

・初代 大統領
　任期 1991年12月5日 – 1994年7月19日
出生：1934年1月10日
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国リウネ州

レオニード・マカロヴィッチ・クラフチュクは、ウクライナの政治家、ウクライナ初代大統領です。1970年ウクライナ共和国共産党中央委員。ソ連共産党中央委員会付属社会科学アカデミーを修了し、経済学博士候補号を取得。以後、ウクライナ共産党中央委員会宣伝・煽動部次長、イデオロギー部長、書記、政治局員を歴任。1990年にはソ連共産党中央委員に選出され、同年ウクライナ最高会議議長に選出されますが、1991年8月のクーデターの後、ソ連共産党を離党します。