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幕末の御典医・松本良順と語学の天才伊之助の話です。

坂本竜馬とか新撰組なんかに比べると派手ではないし有名ではないかもしれませんが、
私の中では松本良順はもっと世の中に認められてもいいのではと思います、、、
きっとこの本を読んだ人もそう思うに違いありません!!
大河ドラマとかにして欲しいくらい。(でも地味かな!?)

良順の名があまり有名ではないのは、
やはり負けた幕府側の人間だったからでしょうか??
つくづく私たちが教えられる日本史ってどうなん??と考えてしまいます。

その点彼を取り上げた司馬遼太郎はすごい。
司馬遼太郎独特の歴史背景説明文も満載ですので、医学の歴史も一緒に学べます。
漢方医と蘭方医の対立などなど。

是非、医者という立場から見た幕末をご覧ください。

25位:梟の城 (新潮文庫) 文庫 – 1965/5/4

961円

司馬遼太郎の作品に興味はあるけれど司馬史観に抵抗があるという方におすすめなのが「梟の城」です。戦国時代の忍者小説となっており、娯楽テイストの強い作品なので初めての方でも楽しみやすい作品になっています。大衆小説ということもあり、大人的な表現も多い作品ですが、娯楽感の高い作品が好みの方におすすめです。
 天正十九年(1591年)から文禄三年(1594年)にかけて、京、大坂、堺を主な舞台として展開される忍者・歴史小説。
 伊賀者のふたり、葛籠重蔵(つづら じゅうぞう)と風間五平(かざま ごへい)の、これまで抱いていた忍者のイメージとは大きく異なるキャラクターに、まず惹かれましたね。天下人・太閤秀吉を暗殺することに命を賭ける重蔵の、シニカルでストイックな人生哲学。一方、重蔵の好敵手たる風間のほうは、忍者を捨てて武士の世間に入り、栄達を掴もうとする。それぞれの気質こそ対照的なふたりですが、伝統的な忍者たちとは異なる考え方を持ち、行動していくところに、革命児・風雲児的な魅力がありました。
 この異色の忍者と関わる女(くノ一)、小萩と木さるのキャラもそれぞれに印象的。殊に、仕事師としての怜悧な面と、重蔵に惚れた女の面という両面を持つ小萩に惹かれましたね。
 タイトルにある「梟(ふくろう)」とは、忍者のこと。むらがる雀(すずめ)に見立てたさむらいに対して、ほかの者と群れない孤独な忍者をたとえて梟と言っています。文中、甲賀ノ摩利洞玄の言葉(p.310)

24位:新史 太閤記(上) (新潮文庫) 文庫 – 1973/5/29

853円

司馬遼太郎が「外国人に読ませようと思って書いている」というだけあり、時代背景や部隊、環境など、非常に分かりやすく描かれているのが「太閤記」です。太閤記を扱った作品は世の中に多くあれど、ここまで分かりやすくかつ生き生きと書かれている作品はそうはないのではないでしょうか。豊臣秀吉という人物を極限まで掘り下げ、なぜ彼が上り詰めることができたのか。人間的魅力と作品的魅力により、ぐいぐいと読める作品になっています。
司馬遼太郎戦国三部作に数えられる傑作。
歴史上最も稀な出世を成し遂げた豊臣秀吉の人生譚です。
裸一貫の浪人から関白にまで登りつめるプロセスは躍動感に溢れ、胸躍ります。
上下巻合せて1,000P程ありますが、間延びすることなく一気に読めました。

戦は開戦したその瞬間に勝負は決まっている、という秀吉の言葉がとても印象に残りました

23位:新装版 酔って候 (文春文庫) 文庫 – 2003/10/11

670円

「酔って候」は4人の賢侯を軸に幕末を描いた短編集です。土佐の山内容堂、薩摩の島津久光、伊予宇和島の伊達宗城、肥前の鍋島閑叟ら、幕末の混迷期に自らの才能でもって世間の期待を集めた彼らの気概と結果として「道化」にならざるを得なかった生涯を冷徹に描写した作品になっています。才能と気概を持ちながらなぜ彼らは明治維新の主役になることができなかったのか。そんなことを考えさせられる名著です。
表題作を始め、幕末の「藩主」を描いた中編集である。短編集と呼ぶには、どの作品も内容が豊富で司馬ワールドが見事に
展開しており、私は敢えて中編集と呼ばせて貰う。明治維新という日本史における最大のイベントにおいて、大きな影響を
及ぼしえた4人の藩主、山内容堂、島津久光、伊達宗城、そして鍋島閑叟。だが、彼らは日本史において決して主役には
なれなかった。司馬は容堂を表現するに、「暴虎のごとく幕末の時勢の中で暴れまわったが、それは佐幕にも役立たず、
倒幕にも役立たなかった」と言い、佐賀の妖怪閑叟に至っては、「戦国の世に生まれていたらもう少し面白い世を送って
いたかもしれない」と言わせている。島津久光は、死ぬまで西郷と大久保に利用されたことを恨んでいたというし、そう
いう「気の毒な藩主たち」を司馬はその独特の史観で極めて魅力的な人間として描いて見せる。

この司馬史観に関して、巻末の解説で芳賀徹が素晴らしい短文を寄せてくれている。わずか数ページではあるがこれも
短い論文として十分読むに値するものになっている。私は司馬の愛読者と自負しているが、司馬作品の中でも私の中では極めて上位に位置付けたい中編集である。

22位:新装版 最後の将軍 徳川慶喜 (文春文庫) 文庫 – 1997/7/10

659円

「最後の将軍 徳川慶喜」は1998年放送のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」の原作にもなった長編小説です。ペリー来航以降、開国か攘夷か、佐幕か倒幕かをめぐり政治的混乱に陥っていく混迷の時代に、優れた行動力と明晰な頭脳を持ち自ら幕府を葬り去った徳川慶喜の悲劇的な生き様を鋭く描いた作品になっています。誰よりも先を見通す力を持つがゆえに幕府の将来を見通してしまった最後の将軍の魅力を詰め込んだ良作です。
テレビドラマのような華やかな展開かと思っていた。しかし、それ以上に波乱に満ち、とてもドラマでは表現できないような人生だったと知った。さすが、司馬大先生の著作。たいへんよい一冊でした。

21位:花神(上) (新潮文庫) 文庫 – 1976/9/1

767円

「花神」は周防の村医から一転し、官軍総司令官となって維新の渦中に非業の死をとげた、日本近代兵制の創始者たる大村益次郎の波乱に満ちた生涯を描いた作品です。明治維新は多くの立役者がいる中で大村益次郎という人物の知名度はそこまで高くはありません。実際この作品を読むまで知らなかったという方も少なくないようです。しかし、そんな人たちも司馬遼太郎のベスト作品として「花神」の名を挙げるほど、魅力に溢れた作品になっています。
数奇な時代に生きた、大村益次郎の日本における役割、重要性を再認識させて名著である。

司馬遼太郎作品おすすめランキングTOP20~16

20位:空海の風景〈上〉 (中公文庫) 文庫 – 1994/3/10

741円

司馬遼太郎は幕末や戦国時代、明治維新などを多く執筆していますがこの作品は珍しくも平安時代の初期を舞台にした作品です。また、主人公も宗教家である空海とあり司馬遼太郎の作品の中では異色と言えるでしょう。空海の生きた時代は千年以上の過去のことで、実態の掴みにくい人物となっていた空海を司馬遼太郎の筆力で恥肉を与え、伝説とは異なる空海の姿を教えてくれます。
『直ぐに手に入るものは、直ぐに無くなる』との思いから、空海が唐にて
たった二年で得たものの大きさに疑問を感じて、この本を読んだ。
著者の洞察にて、より深く当時の時代背景や時の権力者、関連する人々の
思惑を理解することができた。

19位:合本 世に棲む日日(一)~(四)【文春e-Books】 Kindle版

2,400円

「世に棲む日日」は維新前夜の青春偶像を活写した歴史長編小説です。組織人というイメージの強い薩摩人に比べて個の強い長州人の中でも特に毛色の異なる吉田松陰と高杉晋作という2人を主人公に据え、読者の心を強く揺さぶる作品に昇華しています。司馬遼太郎ファンの中でも評価の高い作品となっており、何度も読み返したくなる良作となっています。
数ある司馬遼太郎作品の中で、私が一番好きな本です。
最初に読んだのは、25年以上前になります。
当然文庫本の時代です。
その時から10回近く読んでいますが
老眼が進み(笑)、単行本では読みづらくなってきましたので
Kindle版のこちらを購入しました。
スマホでいつでも読めるのがいいですね!

『おもしろき こともなき世を おもしろく』

18位:覇王の家(上) (新潮文庫) 文庫 – 2002/4/30

680円

「覇王の家」は徳川家康を主人公に、今川家で過ごした幼少期から、小牧長久手の戦いで豊臣秀吉と戦った時期までを中心に描いています。徳川家康を語る上で重要なポイントとなり、司馬遼太郎自身も「関ヶ原」や「城塞」で描いた関ヶ原の戦いや大坂の役などはあえて触れず、また、それらの作品とは人物像を変え、慎重で悪意のない人物として徳川家康を描いていることが大きな特徴です。
徹底してオリジナリティーを排除することで、天下を維持した家康の生き方が
その後の日本人の気質の醸成になった。
模倣に徹することができることが才能
関ヶ原等の描写はほぼないが、非常に興味深く読めました

17位:新装版 歳月(上) (講談社文庫) 文庫 – 2005/2/15

907円

「歳月」は江藤新平という佐賀藩出身の政治家の生涯を描いた、司馬遼太郎の名作と名高い作品です。この話の中の江藤新平は非常に頭が切れる男で、屁理屈屋として描かれています。並々ならぬ正義感と上昇志向で上り詰めながら短く悲劇的に生きた姿をしっかりと描いた良作で、司馬遼太郎作品の中でもぜひ読んで欲しい作品の1つです。
…ほとんどに云える事ですが、血沸き肉踊ります。

作品としてはレヴューの数が物語るように、地味なのかも知れません。
主人公がこの国の司法制度を築いた最初の官僚(…と云っても言い過ぎではないでしょう)の話ですから。

ですが、あなどるなかれ!
かつてはこの国の官僚もこれ程までに『男』であったか!と感動できます。
己の仕事に己の信念を貫き、それが己の地位保身の為ではないが故に斃れて行く。

これは史実を元にしたフィクション(小説)である、と判ってはいてもやはり感動します。
江藤の姿をこの小説で思い描いた後、現代の政治家や官僚を眺めると…なんともトホホとなります。

16位:合本 夏草の賦【文春e-Books】 Kindle版

1,200円

英雄豪傑が各地に排出され、覇を争っていた戦国の時代に四国土佐で野望に燃える長宗我部元親を主人公に据え、一郡の領主から四国を制していく様を鮮やかに描いているのが「夏草の賦」です。器量や知力、胆力を持ち、天下を目指せるだけの才を持ちながら織田信長、豊臣秀吉に阻まれる長宗我部元親の、活躍から無念までを司馬遼太郎ならではの筆力で描いた作品となっています。
司馬遼太郎の代表作の多くは、激動の時代を生きた「漢」たちの生き様を描いている。だから、たとえその主人公が非業の死を遂げた、あるいは歴史上の敗者となったとしても、ファンはその生き様にある種の爽快さを感じずにはいられない。

しかし、本作品にはそのような読後の爽快感はない。妻の菜々の目線で描かれる前半部分は、英雄と呼ばれるに相応しい長宗我部元親の活躍がメインで読んでいて面白い。しかし、菜々の登場が少なくなる後半部分は、天下取りの夢が破れた挫折から立ち直れず、挙げ句に最愛の息子も死なせてしまった男としての元親がメインなので、読んでいて辛くなる。そして、元親には、他の大名のように、秀吉死後を見据えて動くだけの時局を見る目もしたたかさもなかった。宮仕えの悲哀故に最愛の息子を失った後の元親の人生をほとんど描かなかったのは、「太閤記」と同様に主人公の末路を描くのが忍びなかったからだろう。

結局、元親は戦国武将として華々しく生きることも死ぬこともできなかった。いわば、普通の男である。後半の「宮仕え」の身に堕ちた元親の苦悩は、日々その悲哀を味わう現代サラリーマンのそれと極めて近い。だから、司馬遼太郎の代表作の主人公である坂本龍馬や土方歳三といった人物に対して抱く憧れではなく、元親にはむしろ共感を抱くのである。ただし、それが故に読後感は限りなく苦い…。

司馬遼太郎作品おすすめランキングTOP15~11

15位:項羽と劉邦(上) (新潮文庫) 文庫 – 1984/9/27

810円

楚(中国南部)の項羽、漢(中国北部)の劉邦の対決をメインとした、中国の歴史を紐解く歴史小説です。項羽が秦帝国を滅ぼし、劉邦が漢帝国を創立するまでを描いた作品となっています。上の立つものにとって重要なことが何か、という点を考えさせられる話なので、経営者のように上に立つ立場の方が読むとまた違った受け止め方があるかもしれません。

司馬遼太郎さんの作品はスケールが大きく、どの書を読んでも引き込まれてしまします。
この本も上・中・下の3巻、一気に読み上げてしましました。
歴史小説ですが、リーダーの方にはぜひ読んでいただきたい書だと思います。

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