コミック・アニメを実写化した作品が批判されやすくなった2012年に公開された「るろうに剣心」。週刊少年ジャンプの黄金期を代表する作品のひとつだけに、公開決定後は原作ファンを中心に難色を示す声で溢れていました。

しかし公開後は、絶賛の声が相次ぎ、「京都大火編」、「伝説の最期編」などの続編へ繋がりました。

実写化映画が公開された同年に新作コミックやアニメもリリースされるなど、再び盛り上がりをも見せたるろうに剣心。その中でも実写化した映画の存在感は圧倒的で、原作の正統続編である「北海道編」の連載もスタートしました。

この勢いで、北海道編のテレビアニメ化・実写化もあり得るかもしれませんね。

2人の女性を主人公に描いた少女漫画「NANA」の実写化映画版は、日本だけでなく、香港・台湾でも大成功といえるヒットを記録しました。一作目は中島美嘉さんと宮崎あおいさんが主演を務めましたが、二作目では宮崎あおいさんは降板し、市川由衣さんとのW主演に変更されたことも話題になりました。

L'Arc〜en〜Cielのhydeさんが楽曲を手掛けた主題歌「GLAMOROUS SKY」は、映画の内容とマッチしていたこともあり、映画同様大ヒットを記録しました。また、挿入歌「ENDLESS STORY」も注目され、映画から独立した人気を獲得しています。

浦沢直樹先生の大作コミック「20世紀少年」は、唐沢寿明さんの主演映画として実写化しました。当初から三部作として公開されることがアナウンスされ、豊川悦司さん、佐々木蔵之介さん、香川照之さん、常盤貴子さんら大物のキャストが勢ぞろいしたことも話題になりました。

最終章の興行収入は44億円を記録しており、商業面でも成功を収めました。

作品のタイトルは、海外のロックバンドT.Rexの楽曲「20th Century Boy」から取られており、主題歌にも起用されています。作品を象徴する一曲ですので、映画と同時に、T.Rexにも注目してもらいたいですね。

主演の鈴木亮平さんの演技が話題になった「HK変態仮面」は、伝説のコミック「究極！！変態仮面」を実写映画化した作品です。地上波のテレビドラマでは絶対に不可能な表現が多々盛り込まれ、原作ファンも納得の映画を作り上げることに成功しました。続編も公開されましたが、こちらも更なる続編を期待されるほどの成功を収めています。

元々は、原作のファンであったという小栗旬さんが主演を務める気満々だったそうです。しかし、所属事務所からNGを食らい、第一作の脚本協力として作品に関わることになりました。

幅広い演技力で実力派として名高い松山ケンイチさん。代表作のひとつである「デトロイト・メタル・シティ」は、原作コミックよりも映画版の方が好き、というファンもいるほどの成功作です。テレビアニメ版もあり、そちらも高く評価されています。

興味がある人は、原作・映画・テレビアニメのどれから触れ始めても楽しめるでしょう。

松山ケンイチさんは演技力が高いため、藤原竜也さんと並んで実写化作品に起用されやすい俳優です。テレビドラマ版「ど根性ガエル」でも、大人になった主人公を好演し、話題になりました。

お風呂をテーマにした異色の映画「テルマエ・ロマエ」は、ヤマザキマリ先生のコミックを実写化した作品です。阿部寛さんと上戸彩さんの主演映画として公開され、興行収入約60億円もの記録的ヒットとなりました。

お風呂をテーマにした作品だけあり、作品中では画像のようなシュールな場面を楽しめます。ハマり役と絶賛された阿部寛さんの演技にも注目です。

コアなコミック・アニメファンに人気の作品「銀魂」は、2017年に実写化映画が公開されました。公開前はファンに不安視されたものの、原作の魅力であるパロディー要素がふんだんに盛り込まれたコメディーアクションとして成功しました。

2018年に続編である「銀魂2」が公開され、こちらも同様のヒットを記録しました。原作ファンも納得するほどの成功となり、早くも銀魂3の公開が期待されています。

週刊少年ジャンプで連載され、衝撃の結末を迎えた「デスノート」。作品に触れた人ならば、「もし自分がデスノートを持っていたら…」と空想してしまったことでしょう。

2006年に前後編の実写化映画が公開され、キャスト陣の演技力と脚本、そして原作の魅力を一切損なわない作風で大成功を収めました。

2015年にはテレビドラマ版が公開されましたが、設定変更や一部メインキャストへ批判が集中し、駄作の烙印を押されかけました。しかし、後半は原作に近いストーリーになり、主演の窪田正孝さんの怪演も絶賛され、大きく下がった視聴率も回復し、成功した実写ドラマとして認識されるようになりました。

「ALWAYS 三丁目の夕日」は、西岸良平　先生のコミック「三丁目の夕日」を原作とした実写化映画です。ノスタルジックな世界観に心打たれた人が相次ぎ、大ヒット作となりました。

現在も連載されている原作コミックは、絵柄などが独特なため、実写化映画ちは違う印象を感じてしまうでしょう。しかし、作品の温かみはどちらも共通で、少しホロっとした気持ちになりたい時などにおすすめの作品です。

心温まる日常系作品の「釣りバカ日誌」。現在も原作コミックは連載が続いているのですが、実写映画版があまりにも有名なため、原作は知らないけど映画は見たことがあるという人も多いでしょう。

濱田岳さん主演の実写ドラマ版も、視聴者からは絶賛されています。まさに、実写化のお手本というべき作品でしょう。