発生日：2011年3月11日
発生時刻：14：46
最大震度：7
マグニチュード：9.1
死傷者数：18,440人

甚大な被害をもたらした東北地方太平洋沖地震。記憶に新しい東日本大震災を引き起こした地震であり、震源地である関西地方などでも強い揺れを感じたほどの激しい揺れでした。

主な被害は東北・関東地方で、海側の街が黒い津波に流され、崩壊する様子などがテレビ中継されました。この地震で亡くなられた死因の多くが津波によるもので、避難に手間取っただけでなく、津波に油断した結果、飲まれてしまった方も少なくありませんでした。

また、車で避難しようとした方も多かったのですが、そのせいで渋滞が発生してしまい、逃げることができずに津波に飲まれてしまいました。

宮城県気仙沼市は、元々はキレイな海と山が楽しめる、宮城県有数の観光地でした。しかし、地震の被害に遭ってしまったことで、美しい姿を跡形もなく消え去り、火の海になってしまいました。

福島県双葉郡大熊町と双葉町に建てられた福島第一原子力発電所では、地震によって大事故が発生してしまい、大量の放射性物質を流出する惨事となりました。

この事故の影響で大熊町と双葉町は帰還困難区域となってしまい、現在は野生動物が生活する廃墟のような町となりました。また、地震以降、巨大化した魚介類や、変異した食物も発生していますが、日本政府によると、放射線物質の流出による影響は「一切ない」そうです。

嫁・子供・孫を全員失ってしまった老人、生まれてすぐに震災孤児となってしまった赤ん坊、結婚を約束していたのに恋人に先立たれてしまった方など、多くの方々が地震によって愛する人を失い、想像を絶するほどの地獄を経験しました。

残された被災者は避難所に集い、自衛隊やボランティアの力も借りて地震を乗り越えました。大切な人・思い出、そして財産を失ってしまったことで、自殺という手段を選んだ方も少なくはありませんでした。

愛する人たちを一瞬で亡くしたときの絶望・悲しみ・孤独、誰もが経験する感情ですが、被災者が味わった苦しみは、一般的な生活を送る私たちには、決して想像することはできないでしょう。

発生日：1923年9月1日
発生時刻：11：58
最大震度：7
最大マグニチュード：8.3
死傷者数：105,385人

大正時代に発生した関東大地震は、日本で発生した地震史上最悪の死者数を出し、関東大震災を引き起こした地震です。大正関東地震とも呼ばれており、最大深度7の余震が6回も発生しました。

日本の首都である東京都が甚大な被害を受け、現在の23区に該当する東京市では、街一体が焼け野原となってしまい、静岡県田方郡熱海町では津波も発生しました。

当時の建物は、地震が発生した際にも耐えられるように作られている建物はあまり多くなかったため、東北地方太平洋沖地震よりマグニチュードは低かったものの、多くの建物が倒壊しました。非難できる場所もなく、当時の東京都民たちは、ただ途方に暮れるしかありませんでした。

食料も満足に支給されず、衣類なども失ってしまったため、服を着ないで生活していた方も少なくは無かったそうです。

現在、東京は再び日本の首都としての輝きを取り戻し、世界規模で都会度が高い都市として海外からも注目を集めています。多くの人の想いと努力で、関東大地震とは見違えるほどの発展を果たしました。

当時の耐震基準を大幅に超える建物ばかりですので、関東大地震と同じ規模の地震が発生しても、当時ほどの被害にはならない可能性はあります。

しかし、絶対に安全とは確信できません。東北地方太平洋沖地震を超えるマグニチュードの地震が発生した場合、再び、この美しい東京の街が崩壊してしまうかもしれません。

現在も東京都墨田区にある横網町公園は、地震が発生した当時は公園の建設中でした。

地震が発生した都民の多くが避難目的で横網町公園に訪れましたが、地震による火災の規模は大きく、火災熱風も発生したことで、避難所だった公園は火の海になってしまったのです。結果的に、横網町公園ではおよそ38,000人の東京都民が、火に巻き込まれて命を落としてしまいました。

さらに、第二次世界大戦末期に発生した東京大空襲でも、横網町公園に避難した東京都民が犠牲になるなど、横網町公園では多くの命が失われました。

現在の横網町公園には、関東大震災の悲惨さを残した記念館と、東京大空襲の犠牲者を追悼した碑が建てられています。

これまで甚大な被害をもたらした地震を乗り越えてきた日本ですが、未だ何度も強い揺れの地震が発生しています。

東日本大震災の余震は現在も未だに続いており、東北・関東地方では、1～2週間に1度の頻度で地震が発生しています。揺れも決して弱くはなく、震度5を記録する余震が発生したこともありました。

東日本大震災後であることから、地震により警戒する人が増えたようですが、地震という災害がなくならない限り、決して安心はできません。

東日本大震災の余震は続いていますが、西日本では余震の影響が少なく、東北・関東地方よりも地震の心配はないと思われていました。そうした中発生したのが、2016年4月14日に発生した熊本地震でした。

熊本県益城町で震度7を記録する地震となり、同年4月16日にも再び震度7
の地震が熊本県を襲いました。比較的新しい家屋も倒壊し、土砂災害も多く発生しました。

熊本市内でも震度6強を観測するほどの激しい揺れとなり、熊本県のシンボルでもある熊本城も一部倒壊する被害を受けました。


最終的な死傷者数は、267名と記録されています。

阪神淡路大震災から23年後、再び関西地方に地震が襲い掛かりました。今度は大阪府北部が震源であり、大阪府北部地震と名付けられました。

最大マグニチュード6.1で最大深度6弱という、阪神淡路大震災や東日本大震災ほどの規模ではなく、津波の心配もありませんでした。震災といわれるほどの被害は出ませんでしたが、それでも現在で4名の方が亡くなられ、その中には、まだ小学4年生の小さな女児も含まれていました。

すでに大阪には変わりない日常が戻っていますが、近いうちにこれ以上の地震が大阪に襲い掛かる可能性は、決して低くはないでしょう。