最高にかっこいいヒロイン、エレン・リプリーが再び俺たちの前に戻ってきた！　リドリー・スコットが世に送りだした名作SF映画「エイリアン」の第三作目で、本作では鬼才デヴィット・フィンチャーが監督を務めています。

この「エイリアン3」で特に印象深いのは、エレン・リプリーの丸刈り姿でしょう！　そしてテヴィット・フィンチャー独特の暗い画作りとシリアスな世界観。これが長編デビュー作とは思えないほどの出来栄えで、さすがはデヴィット・フィンチャーという感じです。この頃からすでに才能が爆発しています。

子供とふたりで、新たな家に引っ越してきた女性は、緊急避難用の密室があることに気づく。じつはそこには前の住人の隠し財産があり、それを強盗たちが彼女たちの家に押し入ろうとして……というハラハラドキドキのサスペンス映画である「パニックルーム」。

本作はサスペンスの巨匠として知られるアルフレッド・ヒッチコックを意識した映画となっており、そこら中にヒッチコックのオマージュが散りばめられています。また興行的にも大きな成功をおさめた本作ですが、残念ながら賞レースに絡むことはありませんでした。

「私はゾディアックだ」そう名乗って報道機関に挑戦状を送りつけ、幾人もの人命を奪った連続殺人犯・ゾディアック。これはアメリカで本当に起こった未解決連続殺人事件、通称「ゾディアック事件」を映画化したものです。

「ゾディアック事件」はいまだに解決していないため、この映画のラストも宙ぶらりんのまま終わってしまいます。しかし「ゾディアック事件」に関わり、のめり込んでいくことで人生を狂わされていく四人の人間たちの姿は非常にリアル。戦慄と悪寒を存分に味わえるサスペンス映画の秀作です。

人生が一変するような素晴らしい体験ができる——もしも誕生日にこのような「ゲーム」の招待状が送られてきたら、あなたはどうしますか？　デヴィット・フィンチャーの「ゲーム」は、そのゲームに参加したことで、さまざまなトラブルに巻き込まれていくことになる男の物語です。

この「ゲーム」という映画は、一部のファンから熱狂的な支持を得ていることでも有名。サスペンス映画としても突出したものがあり、溢れださんばかりの悪意が画面越しからも充分すぎるほど伝わってきます。

これはとある血族の因縁と彼らにまつわる猟奇殺人事件の物語。バイオレンスでセクシャルでハードな本作は、これぞまさしくデヴィット・フィンチャーの作品！　といった感じ。名誉毀損で全財産を失った記者が、とある実業家から四十年前の失踪事件を調べるよう依頼されたところから物語はスタートします。

もうこの映画の魅力といえば、天才ハッカー、リズベットでしょう！　小柄でクールでめちゃくちゃパンクな服装で、なによりもかっこいい！　スウェーデンでベストセラーとなった小説を映画化した本作は、すでに続編の製作も決定しているという話も。公開の日を期待して待ちましょう！

こんなに恐ろしい女は他にはいない！　そう断言できるほどヤバすぎる女性を存分に堪能したい方は「ゴーン・ガール」を観てみましょう。背筋が凍りつくこと必至、肌が粟立つこと間違いなしです。

本作は結婚と愛と幸福に異常なまでの執着を示す妻と、その妻に振り回され続ける夫の物語。突然、消息と絶った妻を探す夫なのですが、どこか本気じゃない様子。もしかして彼は妻を殺害しているのではないか？　という疑惑を追っていくのが前半の内容です。そして後半は……続きは自分の目で確かめてみましょう！

自分の人生は逆に向かって進んでいく。だから交錯する瞬間は、ほんのひと時しかない……。これは老人の姿で生まれて年を取るごとに若返っていく男の一生を追ったドラマであり、ひとりの女性を求め続けた至高のラブストーリーでもあります。

本作はアカデミー賞で十三部門にノミネートされ、そのうち三部門を受賞。世界中で大きな話題となり、興行的にも成功をおさめました。ふつうの人とは真逆の人生を歩んでいく主人公の姿は悲哀に満ち、そして彼の持つ大きな愛に心打たれること間違いなし！

世界有数のSNSである「Facebook」。利用者は世界中におり、日本でも普及しています。この映画はその創始者であるハーバード大学の学生であった主人公たちが、いかにして「Facebook」を生みだしたかを追っていく伝記ドラマです。

モテない男の嫉妬心が集結して生みだされたようなサイトが、次第に「Facebook」という巨大なSNSに進化していく過程を観るのは、非常に爽快です。しかしそこから生まれる莫大な利益は、悪意や裏切りも呼び寄せることになってしまい……。理想と現実、ネットとリアルの因果を描いた本作は非常に評価が高く、莫大な数の映画賞を受賞するという快挙を成し遂げました。

七つの大罪。それはこの世で最も罪深く、死に至るとされる七つの感情のこと。「セブン」はこの七つの大罪になぞらえて事件を起こしていく連続殺人犯と、犯人を追うふたりの刑事の活躍と悲哀を描いたサイコ・サスペンス映画となっています。

この映画の見所といえば、やはりひとつは深い陰影のある映像。もうひとつはモーガン・フリーマンとブラッド・ピットのうますぎる演技でしょう！　そしてラストの「ヘンミングウェイはいった〜」というセリフはあまりにも有名。間違いなく五十年後まで語り継がれることになるサスペンス映画の金字塔です。

さすがはデヴィット・フィンチャー！　とんでもなくクソッタレな（褒め言葉）映画を世に送りだしてくれたぜ！　その才能が遺憾なく発揮された映画「ファイト・クラブ」は、世界を股にかけてヒットを飛ばし、そのぶっ飛んだ内容も話題になりました。

夜な夜な男たちが、ストレス発散のために殴り合う秘密組織「ファイト・クラブ」とそこから派生していくテロ行為を描いた本作。バイオレンスに次ぐバイオレンス、そして身も心も押し流すかのような映像の奔流。デヴィット・フィンチャーの映像感覚が冴えに冴え、カルト的でありながらも素晴らしい芸術性を誇る一作に仕上がっています。