
黒澤明監督の映画作品ランキングBEST30【2025最新版】
日本を代表する映画監督・黒澤明さん。今回は「世界のクロサワ」黒澤明さんが監督した映画作品30個をランキング形式でまとめてみました。映画好きならば必ず観てみましょう。
黒澤明監督の映画作品ランキング15位:わが青春に悔いなし
はっきりいいます。「わが青春に悔いなし」は民主主義奨励をうながすプロパガンダ映画です。だからこそこの映画は輝いているのでしょう。そして主演の原節子の美しさを際立たせているのでしょう。
「わが青春に悔いなし」は、戦後の規制のせいで内容的には少々、無理なところがあるのは事実。それでもファシズムの時代の中で力強く生きる女性を鮮烈に描きだした黒澤明の手腕は見事としかいいようがありません。
黒澤明監督の映画作品ランキング14位:影武者
カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルム・ドール受賞。黒澤明監督の後期の代表作のひとつ「影武者」はここにランクイン! 黒澤明が久しぶりに撮った時代劇で、武田信玄の影武者をすることになったひとりの男の数奇な人生を描いています。
勝新太郎の降板やスタッフとの対立など数々のトラブルに見舞われながらも、どうにか完成にこぎつけた「影武者」。その話題性の高さから当時の歴代興行収入1位を記録しました。
黒澤明監督の映画作品ランキング13位:野良犬
黒澤明が世に送りだした傑作サスペンス「野良犬」。その内容は支給されたコルト式拳銃をスリに盗まれた若い刑事がベテラン刑事と犯人を追う内に、その拳銃を使用した事件が起こってしまい……というものです。
この作品はドキュメンタリータッチで物語が進行するのが特徴で、これは当時としては非常に革新的な演出方法でした。また戦後風俗が非常に丁寧に描かれており、参考資料としての役割も担っているといえるでしょう。
黒澤明監督の映画作品ランキング12位:酔いどれ天使
「酔いどれ天使」は闇市を統べる結核にかかった若いヤクザと酔っ払いの中年の医者、ふたりの異なる人種がぶつかり合う様を描いたヒューマンドラマです。また数々の傑作を生みだした黒澤&三船コンビの最初の作品でもあります。
生々しい戦後の風俗から生みだされる混沌、強烈な野性味を発する三船敏郎の演技。すべてが強烈な印象として視聴者のからだに刻み込まれる「酔いどれ天使」は、戦後の傑作映画のひとつとして今後もさん然と輝き続けるでしょう。
黒澤明監督の映画作品ランキング11位:乱
黒澤明の最後の時代劇であり、「影武者」と並ぶ後期の代表作。それが「乱」です。シャイクスピアの「リア王」を下敷きとした物語であり、国内外で多くの映画賞を受賞。さらにはアカデミー賞では監督賞にもノミネートされました。
国内外で非常に高い評価を得た「乱」。「リア王」を下敷きにしてることからもわかるとおり、その内容は非常に悲劇的です。戦国時代の老武将と息子たちによる血肉の争いと一族の滅亡を見事に撮りきった本作は、黒澤明の存在感を改めて世界に知らしめました。
黒澤明監督の映画作品ランキング10位:悪い奴ほどよく眠る
本当に悪い奴は誰なのか? その答えはこの映画の中にあるといっても過言ではありません。それほど「悪い奴ほどよく眠る」はサスペンス映画として卓越した存在であり、社会悪に正面から切りこんだ作品となっています。
父親を殺された息子がその犯人を追っていくのが作品の軸となっていますが、本当に語りたいのはそこではありません。ラストシーンの電話の場面にこそこの映画の本質があり、そこで「本当に悪いやつは、枕を高くして安眠できる場所にいる」という悪の本質が語れているのです。
黒澤明監督の映画作品ランキング9位:天国と地獄
誘拐事件をモチーフとした映画「天国と地獄」。黒澤明の拘りが詰まった電車の窓から身代金の受け渡しをするシーンは非常に有名で、公開後は現実世界でもこの手法と使った誘拐事件が多発したほど。
モノクロの画面の中で、煙突からでる煙だけがピンクの色づけがされている。その斬新な手法は後にスティーブン・スピルバーグの「シンドラーのリスト」でも使用され、後世の映画にも多大な影響を与えました。
貧困ゆえに裕福な暮らしを送る主人公に憎しみを募らせた犯人役の山崎努の演技は凄まじいものがあり、特にラストシーンの憎しみと悲しみ、羨望などが混ざり合った慟哭は歴代映画の中でも屈指の名シーンなのではないでしょうか。
黒澤明監督の映画作品ランキング8位:蜘蛛巣城
無数の矢に刺されて絶命する三船敏郎の凄まじすぎるラストシーンの演技に刮目せよ! 「蜘蛛巣城」は黒澤明が敬愛するシェイクスピアの戯曲「マクベス」を戦国時代の日本に舞台を置き換えた作品です。
謎の老婆の予言と野心、そして自身の心理に多大な影響を与える嫁の言葉によって徐々に精神を蝕まれていく主人公を三船敏郎が熱演。モノクロの画面を引き立たせる黒澤明の画作りも素晴らしく、視聴者の心を鷲掴みにしてきます。
「蜘蛛巣城」は国内、国外ともに評価の高い作品であり、多くの映画賞を受賞。黒澤明の名声をより高めることとなりました。