
【ビートたけし】北野武監督の映画ランキングBEST19【2025最新版】
日本が誇る世界的な映画監督であるビートたけしこと北野武さん。海外でも多くの賞を獲得している北野武さんですが、最高傑作はいったいなんなのでしょうか? というわけで今回は北野武監督作品19個をランキング形式でまとめてみました!
主人公は落ちこぼれ高校生のマサルとシンジ。ふたりは目的もないチンピラで、シンジはマサルの後をついて回る子分のような存在。マサルとシンジは日々を無意味に生きていましたが、興味本位で通いだしたボクシングジムで、ふたりの人生は一変します。
これまでマサルの金魚の糞にすぎなかったシンジ。しかしある日、スパーリングでマサルをボコボコボコに。これまで子分で弟のような存在だったシンジに負けたショックで、マサルはボクシングを辞め、そのままヤクザに。逆に才能を開花させたシンジはボクサーとして人生を歩みはじめます。
北野武監督『キッズ・リターン』(1996)の安藤政信さんと金子賢さんのコンビ、かわいい。落ちこぼれ二人組の青春挫折物語、かわいい以外の感想が出てこない。 pic.twitter.com/Z14DyvXb7i
— 島倉千代菊 (@wataridori333) 2017年10月15日
その後、各々の理由で転落していったふたり。そして最後にかつてかよった高校の校庭で自転車をふたり乗りしながらした会話が、最初に書いた「マーちゃん〜」です。キタノブルーも効果的に使われた静かで綺麗な画作りは、一度見たら心から離れなくなること間違いなしです。
北野武監督の映画ランキング4位:あの夏、いちばん静かな海。
聾唖者の青年・茂がゴミ回収の仕事の最中に、捨てられていたサーフボードを見つけたところから物語ははじまります。自分でサーフボードを修理した茂は本格的にサーフィンをはじめることに。その様子を楽しそうに恋人で同じく聾唖者である貴子が眺めています。
サーフィンに熱中するあまり仕事もサボりがちになってしまった茂。しかし上司の理解もあってサーフィンを続けていった結果、大会で入賞するほどの腕前になります。そんなある日。貴子がいつものように茂の様子を見に海にいくと……。
あの夏、いちばん静かな海。は本当に綺麗な映画
— ぽんちきぽんぽんちき (@ponpon_kikipon) 2020年8月22日
とても静か、とても綺麗、そしてとても悲しい物語である本作。この作品は日本が誇る巨匠・黒澤明も高く評価したことでも知られ、さまざまな識者からも絶賛と賞賛の嵐。また多くの映画賞も受賞し、北野武の映画監督としての地位をさらに向上させることに成功しました。
またこれは余談ですが、主演の大島弘子はこの作品で日本アカデミー賞にて新人俳優賞を受賞しましたが、その後、映画にもテレビにもでることなく、芸能界を引退しています。
北野武監督の映画ランキング3位:Dolls
人形浄瑠璃の舞台からはじまる「Dolls」。それは今後のカップルたちの行く末を暗示したものなのでしょうか。どことなくもの悲しい雰囲気で彩られています。そして舞台は現代の日本に。物語は恋人を捨てて社長令嬢と結婚しようとする松本と松本の元恋人で、捨てられたショックで精神を壊してしまった佐和子からはじまります。
そして物語はヤクザの組長と彼が昔、付き合っていた良子という女性の話へと移り、次に事故で片目を失明した元トップアイドルとその熱狂的なファンの話へ。そして迎えるすべての物語での悲劇的な結末。希望は刹那に消え、残るのは無情の世界のみ。
Doll
— sheeta (@sheeta4) 2012年12月27日
北野武の作品の中でこれとアウトレイジが今一番好き。今度は亀とアキレス腱みる。 pic.twitter.com/Iie6Xz3C
ロシアで2年にも及ぶ上映を果たし、大ヒットを記録した「Dolls」。この作品で北野武はロシアでの映画監督としての地位を確立しました。またベネチア国際映画祭コンペティション部門にも正式出品され、高い評価を得ています。
北野武監督の映画ランキング2位:座頭市
雨の中、次々と襲いかかる敵を斬り捨てていく市のシーンがあまりにも有名な「座頭市」。物語は市が宿場町にやってきたところからはじまります。その町はヤクザの銀蔵一家による搾取により、町民たちは貧困にあえでいました。
市はその町で芸者の姉弟などと出会い、交流を深めていきます。ある日、賭場の諍いでヤクザ相手に大立ち回りを演じた市は、本格的に銀蔵一家と敵対することに。敵を次々と倒していった市は、ついに銀蔵一家の黒幕の元までたどりつきます。しかしその黒幕は意外な人物で……。
【座頭市】父が所ジョージさんを起用した時、北野武さんはどうかって話になったことがあるんですね。その時、彼の場合、バイプレーヤー的な役では絶対使えない。存在感が大きいからって。でも『座頭市』なんか似合うんじゃないの、なんて言ってたんですよ。『キネマ旬報』(2003、黒澤和子/衣装) pic.twitter.com/dQZwyAf5fh
— 北野武、あるいはビートたけしbot (@TK4bot) 2017年5月28日
ベネチア国際映画祭で監督賞にあたる銀獅子賞を獲得したのをはじめ、世界各地の映画祭でも非常に高い評価を得た「座頭市」。北野武の持つ芸人としての娯楽性と映画監督としての芸術性が見事に合致した本作は、今でも多くのファンに愛される作品となっています。
北野武監督の映画ランキング1位:HANA-BI
不治の病に冒された妻と夫である刑事、そして彼らを取り巻く周囲の人々の悲哀を描いた本作。ある日、入院の妻を見舞うために病院を訪れた主人公の西。そこで彼は妻が不治の病に冒されていることを知らされます。さらには西の代わりに張り込みを行なっていた同僚の堀部が、犯人に銃撃され重傷をおってしまうという事態に。
その後、さまざまな不幸が重なり、ヤクザから金を借り続けることになってしまった西ですが、徐々に返済が滞るようになってしまします。追い詰められた彼はある日、ついに一線を踏み越えます。銀行強盗を行って金を盗んだ西は、その金で借金を返済。かつての仲間たちにも金を送ると、その残りで妻と最後の旅へとでかけます。
11:北野武『HANA-BI』
— 鹿狩人/Vtuber鹿狩りび (@deerhunt_fire) 2018年12月24日
非現実的なこと、それはありえないだろう、と普通なら思ってしまう事柄にさえ説得力を持たせるためリアリティを道具として用いる。その手法もすごいし、とにかく魅せ方が段違いで良い...大島渚の系譜っていうべきなのか。あの色彩を小説で書き出したい...
「座頭市」以上の評価をされることも多い「HANA-BI」。この作品で北野武はフランスの映画史でも表紙を飾り、特集も組まれました。そして「HANA-BI」の世界的な評価が、北野武を「世界のキタノ」にしたといっても過言ではないでしょう。
「マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな?」「バカやろう! まだ始まっちゃいねーよ!」最後のこのやりとりに心を震わされたファンも多いのではないでしょうか? キッズ・リターン。北野武が撮った傑作青春映画で、現実と理想の狭間でもがく若者を独特のタッチで描いています。